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【一聞百見】黄金世代を生んだ“勝利への改革” 日本女子プロゴルフ協会会長、小林浩美さん

樋口久子さん(左)から「日本女子プロゴルフ協会(LPGA)会長」を引き継いだ小林浩美さん
樋口久子さん(左)から「日本女子プロゴルフ協会(LPGA)会長」を引き継いだ小林浩美さん
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■「女子プロができること」模索

 平成23年、小林は樋口久子前会長の後を継ぎ、第6代LPGA会長に就任した。躊躇(ちゅうちょ)はなかったのか? 「会長になるときは、もうありませんでした。重責に身が引き締まる思いでした。でも、理事になるときは…。実は、お断りしたんです」。だが、協会は小林を必要としていた。樋口会長や二瓶綾子元会長、清元登(たか)子元会長ら先輩や後輩たちから「海外ツアーで戦った経験がいまの協会には必要」-と熱心に誘われて決心した。

 小林は日本ツアーで5年、米ツアーは13年在籍した。現役時代は米国生活の方が断然長い。「グローバルに対峙(たいじ)できるように、さらに協会が成長発展する一助になれば」と「大変だけどやりがいのある仕事」に向かって小林は始動した。プロゴルファーは個人商売。協会運営はチームでの仕事。そして会長職は経営者。小林はマネジメント能力の重要性を感じた。2年ごとの理事選を経て、会長職9年が過ぎた。グローバルに勝負できる強さとエンターテインメント性への改革は着実に進んでいる。

 「今の選手たちは本当によく頑張っています。いま必死になって稼がないと、すぐに戦えない年齢になる。若い世代が台頭し、女子プロゴルファーの寿命はどんどん短くなってきている。だから彼女たちの“いま”と将来に向けてより良い環境を作りたいんです」。会員は現在1120人。その55%が45歳以上になり620人に上る。「プロになった以上、みんな1回は勝ちたいんです。レギュラーツアーで勝てなかったなら、シニアで勝ちたい。みんな試合が好きで生きがいです」

 だから多くの会員にもっと活躍できる場を作りたい-ともいう。だが、女子のシニアの試合は年間4試合。現実は厳しい。「試合だけでなく彼女たちのセカンドキャリアは大きなテーマです。次は何ができるのか、何がしたいのか、何で役立つのか、ゴルフを生かした何かを…」

夢を語る日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の小林浩美会長(鴨川一也撮影)
夢を語る日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の小林浩美会長(鴨川一也撮影)
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 子供たちだけでなく、サラリーマンや主婦にゴルフの楽しさをもっと知ってもらう。2年前、国の機関と協会や他のゴルフ団体が協力し、認知機能向上にゴルフも役立つ-というデータも得たという。「スコアを数えながら歩くという『デュアルタスク運動』が、脳に効果があるようなんです。ゴルフを始めることで、ゴルフ場という行く場所が生まれ、新しい友達ができ、ファッションに興味がわく。このデータを持って市町村と協力すれば、高齢化社会に何か役立ち、ゴルフの普及にもつながると思うんです」

 “夢”を語る小林会長の目はキラキラと輝いていた。(敬称略)

     ◇

【プロフィル】小林浩美(こばやし・ひろみ) 昭和38年1月8日、福島県出身。59年にプロテスト合格。ツアー5年目の平成元(1989)年に年間6勝を挙げ賞金ランク2位に。1990年からアメリカツアーに参戦。93年に「JAL・ビッグ・アップル・クラシック」で優勝。樋口久子、岡本綾子に次ぐ日本人3人目の米ツアー優勝を果たす。90年米国女子ツアー新人賞。日米欧ツアー通算15勝。平成20年に協会理事。23年に第6代会長に就任した。

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