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「日本のウユニ塩湖」鏡のような景色守る5色のマグカップ

「日本のウユニ塩湖」と呼ばれる香川県三豊市の「父母ケ浜」。天地が反転したかのような絶景だ
「日本のウユニ塩湖」と呼ばれる香川県三豊市の「父母ケ浜」。天地が反転したかのような絶景だ
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 水面に映る景色がボリビアのウユニ塩湖を思わせると人気を集める香川県三豊(みとよ)市の父母ケ浜(ちちぶがはま)。近くのコーヒースタンド「宗一郎珈琲」では5色のマグカップで飲み物を提供している。5色はそれぞれ「きれいな浜になってほしい」「くつろげる場所がほしい」などの意味を持ち、客は自分の気持ちに合った色を選ぶ。各地の観光地では観光公害(オーバーツーリズム)も問題になっている。5色のカップを選んでもらうのは「(観光地を)誰もが過ごしやすい場所にしたい」という経営者の願いが込められている。

絶景スポット、渋滞も

 遠浅の砂浜が広がる父母ケ浜。潮の満ち引きによってできる干潟の潮だまりが、空や雲、夕焼けを鏡のように映し出す。地元の人には見慣れた風景だが“日本のウユニ塩湖”として知られるようになり、数年前から観光客が急増。市観光交流局によると、平成30年には約26万人が訪れた。

 だが、その結果として、観光バスや車が渋滞を引き起こすこともある。近くに住む男性は「今年の大型連休は、車で5分ほどの場所に移動するのに40分もかかった」と苦々しい様子で語る。

 住民と観光客の間に摩擦が起きれば、負の感情しか生まれない。「興味や期待を持って来てくれる人と地域が、ウィンウィンの関係になれないだろうか」。宗一郎珈琲の経営会社の代表、今川宗一郎さん(33)は開店した動機をこう説明する。

父母ケ浜のそばで営業する宗一郎珈琲=12月、香川県三豊市
父母ケ浜のそばで営業する宗一郎珈琲=12月、香川県三豊市
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観光客と地元を結ぶ

 写真を撮影しただけで帰ってしまう観光客と地元を結びつけるには、どうしたらいいか。そう考え、マグカップの色で意見をくみ取る仕組みを導入した。

 5色の意味はそれぞれこうなっている。

 赤「きれいな浜になってほしい」

 青「水回り(トイレなど)がよくなってほしい」

 緑「くつろげる場所がほしい」

 白「三豊を知りたい」

 黒「夜に楽しむ場所がほしい」

 どの色が何杯売れたかを集計しており、10月の開店以降、最も支持を集めているのは「赤」。次に多かったのは「黒」だった。

 この結果を受け、今川さんは開店前、周辺のごみ拾いを続けている。また、年末には、ランタンなどの明かりをともして夜のひとときを過ごすイベントを企画した。「要望を具体的な行動に落とし込んで実行している」という。

(次ページ)きっかけは後継者としての…気になる営業時間は…

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