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【プールサイド】リオ銀の坂井 世界王者の19歳から学んだ「わがままさ」

 泳ぎとともに強く感心したことがあった。それは、自分を貫く「わがままさ」だ。ミラクは、水中練習前の陸上トレーニングの段階から、日本メディアを避けるように別室へ移動。練習後に予定されていた取材も、体調不良を理由に突然キャンセルした。

 「年下なのに怖い(笑)。初対面のときからずっとオーラがある」

 コーチにも気後れすることなく、不満があれば臆せずに言い合う。言い返されるのを嫌い、思いをぶつけることが苦手な坂井にとって、19歳の生意気とも受け取れる姿は新鮮だった。

 「僕ももう少しわがままにいってもいいのかなと思った。心の中でずっともやもやしているより、話して、少しでも理解してもらうことが大事なのかも」

 最初は躊躇(ちゅうちょ)していたミラクとの交流も、合宿後半は事前に購入した翻訳機を使って積極的に取るようにした。次第に心の距離も近くなった。

 普段の練習でも、この合宿で得た学びを取り入れられるように、コーチとまめに意見を交わすつもりでいる。

 坂井の自己ベストは、リオ五輪でマークした1分53秒40。ここ2シーズンは1分55秒台しか出せていないが、上向きつつある肩の状態に比例するように、泳ぎにも本来の粘り強さが戻りつつある。東京五輪代表が決まる来年4月の日本選手権までは残り4カ月。

 「もう一回、輝きたいっす」

 冗談っぽく笑う坂井の視線に迷いはなさそうだ。(運動部 川峯千尋)

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