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【竹島を考える】日本を「近くて遠い国」と呼ぶ韓国の主張 下條正男・拓殖大教授

ASEAN関連首脳会議で訪れたタイで、韓国の文在寅大統領と話す安倍晋三首相。「近くて遠い」日韓関係を象徴する短時間の面談だった=11月4日(韓国大統領府提供・共同)
ASEAN関連首脳会議で訪れたタイで、韓国の文在寅大統領と話す安倍晋三首相。「近くて遠い」日韓関係を象徴する短時間の面談だった=11月4日(韓国大統領府提供・共同)

 韓国の国策研究機関「東北アジア歴史財団」は10月17日、『日本の偽りの主張 独島の真実』を刊行し、財団のホームページに公開した。これは2012年に制作された『日本人が知らない独島10の真実』のリニューアル版で、新たに財団理事長の金度亨(キムドヒョン)氏の刊行の辞がついていた。

 金氏はその中で日本を「近くて遠い国」とし、その理由を「1965年の韓日国交正常化」の時は歴史問題を解決できなかったが、最近の日本はその「歴史の傷口を抉(えぐ)り」、独島(竹島の韓国側呼称)を日本領と主張しているからだとした。日韓関係が「近くて遠い」責任は、日本にあるというのだ。そのため本書のもう一つのタイトルは、「日帝侵奪史を正しく知る」となっている。

「近くて遠い」は韓国側の常套(じょうとう)句だった

 だが、日韓を「近くて遠い」と表現するのは韓国側の常套句で、日本ではあまり使われていない。私自身が「近くて遠い国」と“出合った”のは1980年代だ。韓国の三星グループで日本語教育を担当することになり、事前に読んだ『近く遥(はる)かな国から』で、著者の金素雲(キムソウン)氏が次のように記していたのが印象に残っている。

 「『近くて遠い-』といった月並みな文句がいつまでも居据(いすわ)っている韓国と日本-。もうこんな古めかしい形容語が鼻についてもよい時分であるが、ことによるとこれは、隣り合った二つの国の、無限軌道にも似た宿命的な合言葉なのかもしれない」

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