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きっかけはウエディングドレス 入籍1カ月半の元教諭はなぜ新妻を殺害したのか

 ここで終われば、行き過ぎた夫婦げんかで済んだかもしれない。しかし男は、その後の妻の言葉で「心の中で抑えていたものが、せきを切った」と話した。

 「お前が殺せと言ったんやろ」

数々の偽装工作

 そばにあった電気毛布のコードで、背後から妻の首を絞め続けた男。動かなくなった姿を見て、自分の犯した罪を自覚したという。

 一方、その後に取った行動は、妻への愛情を一切感じさせないものだった。

 男は激しく争った形跡を偽装するため、自らの首や体を包丁で切りつけ、「妻が包丁を振り回した」という嘘のメモを残した。そして救急車や警察を呼ばないまま浴室で自殺を図ったが失敗。親族の通報で翌日に警察官が発見するまで、妻の遺体はその場に放置されたままだった。

 被害者参加制度で法廷に立った妻の遺族は「男は嘘をついている」と涙をこらえ、厳刑を求めた。一方、男の弁護側は妻の攻撃に対する過剰防衛だったとして、酌量を求めた。

 11月13日の判決。森島聡裁判長が言い渡したのは、懲役10年(求刑懲役12年)の実刑判決だった。

 森島裁判長は男の行動について「殴る行為とコードで首を絞める行為は明らかに異質で、過剰防衛にはあたらない」と認定。その上で「被告は妻からの攻撃で負傷したが、そこに至る経緯は妻だけに責任があるものではなく、殺されるほどの落ち度はなかった」とし、犯行後の偽装工作を「身勝手な動機で妻の尊厳をおとしめた」と指弾した。

 公判で「幸せにしてあげられなくて申し訳ない」と妻に謝罪した男。1カ月半に終わった短い新婚生活は、最悪の結果で幕を下ろした。

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