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【川村妙慶の人生相談】真面目は損?

イラスト・千葉真
イラスト・千葉真

相談

 実はそうでもないのに、周囲の人から真面目で優しいと思われているようで、居心地が悪いです。

 例えば、職場の集まりで悪口大会になっても、別にそう思わないので悪口を言わず、黙って聞いていると、最後に「あなたは真面目」「いい人だ」と付け足されたり。特に腹が立つことも、嫌いな人もいないと言うと、最後にはつまらない、と言われます。

 なぜか信用されて、仕事を任されることもありますが、本質的にはとてもいい加減な人間です。一方的に信用されて、がっかりされることもあります。

 自分でも、つまらない人間だなとは思います。ですが、それではいけないのでしょうか。(30代、女性)

回答

 ようこそおたずねくださいました。心というのは目に見えませんね。あなたとしては普通に過ごしているのに、相手から見ると、信頼のおける人に見えたり、逆に誤解を招いたりすることもあるのですね。

 職場の悪口大会のとき、きっとあなたはつまらないという顔をしているのだと思います。でも実は、悪口大会を苦痛と思うか、面白いととらえるかは、あなた次第なのです。「これも人間観察」と思って聞いてみませんか?

 悪口を言う人は「自分の話に乗ってほしい」だけなのです。悪口の奥底にはそんな承認要求が隠れています。それが分かれば、「誰かを皮肉ることで、自分を正当化したいのだな。面白いな」などと観察できるようになり、あなたの表情も聞き方も変わっていくのではないでしょうか。

 ある詩人が、「詩というのは、見えてないものを、見えるようにすることだ」とおっしゃったそうです。私たちには、実際に見えているものと、見えていない大切なものがあります。見えているものだけが真実ではなく、見えていないものに対しても心の目や耳を澄まし、それを感じ取ろうとすることも大切なのですね。心の中で人間観察をすることで、あなたにもすばらしい詩がかけるかもしれません。また、あなたは信頼される人間ではないとおっしゃいますが、悪口を吐き出してくれるのは相手から信頼されている証拠。安心してください。

 かくいう私も「妙慶さんって良い人そうに見える」と言われます。そのときは「いつでもこの面(つら)は、良い人のように作ることができるんですよ」と伝え、笑いをとっています。誤解されたらされたで、いいじゃないですか。あなたの人生を堂々と生きましょう。その姿に周りは「流されない豊かな人なんだ」と思うことでしょう。応援していますよ。

回答者

川村妙慶 僧侶兼アナウンサー。昭和39年生まれ。ラジオのパーソナリティーとして活動するほか、ブログの法話を日替わりで更新している。著書に「人生後半こう生きなはれ」(講談社+α新書)など。NHKラジオ第2「こころをよむ」(毎週日曜午前6時45分)に出演中。

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