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【河村直哉の時事論】GHQ日本改変の果ての、ハロウィーン

車両規制され、道路がハロウィンの仮装姿の人たちで混雑した東京・渋谷109付近 =31日午後、東京都渋谷区(佐藤徳昭撮影)
車両規制され、道路がハロウィンの仮装姿の人たちで混雑した東京・渋谷109付近 =31日午後、東京都渋谷区(佐藤徳昭撮影)

 この何年間かおなじみになった光景が今年もあった。ハロウィーンである。常軌を逸しない範囲で楽しむことに異は唱えない。それでも筆者には、戦後、連合国軍総司令部(GHQ)がなした日本改変が、思わぬところでなお影を落としているように思える。

■わかりにくい日本の祝日

 外来文化を取り入れることにたけ、クリスマスも年中行事として定着させた国である。ハロウィーンという外国の風習を楽しむこともあってよいのだろう。違法行為に走ったり、マナー違反や迷惑行為に及んだりしない範囲で、ということは当然の前提である。

 昨年は東京で若者が軽トラックを横転させるなどし、逮捕者が出た。論外である。今年も逮捕者が出た。だがハロウィーンに繰り出す全員がそうではあるまい。マナーを守って仮装などを楽しみたいと思っている若者たちも多いだろう。

 ただ、ハロウィーンが古代ケルト由来の収穫祭であることを思うと、すっかり変質してしまったこの国の姿にいささかのさみしさを覚えることを禁じ得ない。収穫を祝う祭祀(さいし)なら、日本には新嘗祭(にいなめさい)がある。天皇が新穀に感謝する重要な宮中祭祀であり、各地の神社でも祭事が行われる。今年は天皇陛下が即位されたことに伴い、11月中旬に大嘗祭(だいじょうさい)として行われる。即位した天皇が最初に行う新嘗祭が大嘗祭である。

 連綿と、また粛々と、日本という国はそのような営みを続けてきた。その歴史がとても見えにくくなってしまっている。例年、新嘗祭が行われるのは11月23日である。いま、この日はどうなっているか。勤労感謝の日。なんのことなのかよく分からない祝日名だと思うのは、筆者だけではあるまい。若い世代に日本の収穫の祭祀が伝わらなくなっていたとしても、無理はない。

■「文化の日」も

 日本の祝日について、筆者は産経新聞紙上で何度か述べてきたが、改めて書いておきたい。国家の祝い事の日である日本の祝祭日は戦後、この国を占領したGHQによって大きな改変を余儀なくされている。

 GHQが日本の神道を敵視したことは、以前、当欄でも触れた(9月25日)。終戦の年、昭和20年12月15日にGHQが出した神道指令は神道をカルト、すなわち「狂信」とみなし、公的な場から神道を追放した。

 日本の祝祭日は、皇室や神道と結びついているものが多かった。GHQはそれを嫌い、改廃を日本に勧告した。GHQの覚書にはこうある。

 「国家神道の神話・教義・実践・祭礼・儀式・式典に起源と趣旨を有する祝日を廃止し、新しい祝日の名称について好ましくない神道の用語を避けるよう、日本政府に指令することを勧告する」(鈴木英一『日本占領と教育改革』)。

 「勧告」とはいうものの実質的な強制だったといってよい。昭和23年、祝日法が成立し、新嘗祭は勤労感謝の日となった。

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