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【環境技術】フリースの代替素材開発 海洋プラごみ減少に

 一方、東レとはまったく違ったアプローチで環境配慮型素材の開発を進めているのが、帝人子会社の帝人フロンティア(大阪市北区)だ。同社はフリースの代わりとなる生地素材「デルタTL」を開発、アパレルメーカーなどに売り込みをかけている。19年度には、前年に30万メートルだった販売量を50万メートルに増やす計画だ。

 防寒着として広く普及しているフリースは、保温性を高める目的で、生地表面をけば立たせて熱がこもる空間を作る起毛加工を行っている。ただ、その際に表面をクシのようなもので引っかき出し、繊維を切断してしまうため、洗濯の際に繊維くずが流出しやすい。これに対し、デルタTLはタオルなどに使われているパイル生地と同じ構造をしており、起毛加工を行わない。「洗濯時の毛落ち・流出が発生しにくい一方、フリース素材がもつ保温性、やわらかい肌触りなどの特徴も備えている」(帝人)という。

プラごみは繊維くずも

 海洋プラごみは、大きさが5ミリメートル以下の微少なマイクロプラスチックが“正体”とされるが、特に衣料品の繊維くずが海に流れ出し、魚などに取り込まれている可能性が指摘されている。帝人ではこの問題が消費者に広く知られ、問題視されるようになったことで、デルタTLの需要がさらに拡大するとみている。

 一方で環境意識の高まりは、東レがペットボトルリサイクルを推進する原動力にもなっている。ファストリとロンドンで記者会見したのも、環境への配慮の有無が商品購入の決め手となりつつある欧州で、先進的な取り組みを消費者にアピールしたいと考えたためだ。会見に同席した東レの日覚昭広社長はあいさつで、「『素材には社会を変える力がある』と信じ、今後も長年にわたり取り組みを深化させていきたい」と意気込んだ。(経済本部 井田通人)

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