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【中国観察】中国建国70年で盛り上がる国威発揚映画の気になる中身

 この作品で取り上げられている7場面の中身を見ると、今の中国において重視されていることをうかがうことができて興味深い。

 (1)1949年10月1日の中華人民共和国建国

 (2)64年10月16日の中国初の原爆実験成功

 (3)84年8月8日のロサンゼルス五輪女子バレーボールでの中国チーム優勝

 (4)97年7月1日の香港返還

 (5)2008年8月8日の北京五輪開幕

 (6)16年11月18日の有人宇宙船「神舟11号」の帰還成功

 (7)15年9月3日の抗日戦勝70年記念閲兵式

 以上は映画で登場した場面を順番に並べたものだ。一見すると(6)と(7)は時系列的にあべこべだが、これは今年10月1日の建国70年の閲兵式・軍事パレードにムードをつなげる狙いがあると想像できる。

 この中で取り上げられている「原爆実験の初成功」は、建国70年のタイミングで強調されることが少なくなかった。中国国営中央テレビで最近放映された連続ドラマ「激情的歳月(激情の歳月)」も、原爆実験の成功に向けた科学者らの奮闘がテーマだった。

 映画の作りとしてはオムニバス方式なのでテンポ良く場面が進む。映画館で鑑賞したという40代の男性は「歴史的な出来事とともに昔の生活を思い出した」と感動した様子で語った。

■中国版ハドソン川の奇跡「中国機長」

 3作品を全て見た人に話を聞くと「最も面白かった」という反応が返ってきたのが「中国機長」だ。実際、題材となった事故自体が衝撃的なものだ。

 昨年5月、重慶を出発しチベット自治区ラサに向けて飛行中だった四川航空3U8633便(乗客・乗員128人)が、高度約9800メートルで操縦席の窓ガラスが割れて急降下。副操縦士の半身が機外に吸い出された。機長は手動で機体の安定に成功し、四川省成都の空港に緊急着陸。けが人は出たが死者はおらず、中国では機長の対応を称賛する声が上がった。09年1月に米旅客機が不時着したが犠牲者ゼロだった事故になぞらえて「中国版ハドソン川の奇跡」とも言われる。

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