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【国際情勢分析】台湾総統選で劣勢の韓国瑜氏、香港デモと対中姿勢が足かせ

中国国民党の韓国瑜氏。支持率が低迷している=8月21日、台北(AP)
中国国民党の韓国瑜氏。支持率が低迷している=8月21日、台北(AP)

 台湾の野党、中国国民党の総統候補、韓国瑜高雄市長(62)が存在感の低迷に苦しんでいる。香港情勢の悪化を受けて中国への対抗姿勢を鮮明にする与党、民主進歩党の蔡英文総統(63)に支持率で引き離され、逆転の方策が見えない。国民党も一枚岩と言えず足元に不安を抱える。昨年11月の市長選で初当選した勢いで総統選に挑んだものの、ここに来て準備不足の影響が出始めている。

■二匹目のドジョウは

 「台湾人に必要なのは安心感であって、亡国感ではない」

 韓氏は「中華民国」の建国につながった辛亥革命を祝う10月10日、高雄市で対中政策を発表する記者会見を開き、蔡氏の対中姿勢を批判した。蔡氏は建国記念日に当たるこの日、総統府前で開いた記念式典で演説し、「一国二制度の拒絶は台湾人民の最大の共通認識だ」と反中姿勢を強調していた。

 韓氏は一国二制度は自分も「絶対に反対だ」と主張。その一方で、蔡政権の3年間で、中台間の「相互信頼が失われた」とし、国交のある国が22カ国から15カ国まで減少したことで「史上最も孤立した苦境に陥っている」と批判した。現在の苦境は蔡政権の失政の結果であり、「亡国感(国が滅ぶという危機感)をあおって票を取る」のは本末転倒だという論理だ。その上で、自身が総統に当選すれば、中台当局間での対話の再開や経済貿易交流、農林水産品の中国向け販売などを目指すと訴えた。

 ただ、中台関係の前提となるのは、「一つの中国」を認めた上で「中国」が「中華人民共和国」を指すのか台湾当局が主張する「中華民国」を指すのかは、双方が各自で解釈するとした「1992年コンセンサス(合意)」だとも述べた。

 92年合意は、2000年に民進党が政権を取る直前、国民党政権で対中政策を担当していた人物が、「92年に『一つの中国』について中台で合意していた」と言い出したもの。この場合、「一つの中国」は「中国と台湾は不可分」であり「台湾独立に反対する」という含意がある。独立志向の強い民進党の陳水扁政権を牽制する意味合いがあった。民進党は現在も「一つの中国」も92年合意も認めていない。

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