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【橘ジュンの人生相談】母の子離れ

相談

 高校卒業間近の息子がいます。にきびだらけで毛深くなり、声も低くなったというのに、いまだにかわいくて仕方がなく、つい、幼少期の頃の呼び名で呼んでしまいます。仕事中も、気がついたら「息子は今、どうしているかな」と考えていたり、おいしそうなお菓子があると「これは息子に食べさせたい」と思い浮かべたり。

 ある日、昔からの友人に「ちょっと息子に依存しすぎじゃない?」と言われてしまいました。ふとしたときに子供のことを思い浮かべるのは普通と思っていましたが、ちょっと異常なのでしょうか。間もなく訪れる巣立ちを前に、子離れができるのか、心配になってきました。(40代、女性)

回答

 声をありがとうございます。

 高校卒業間近の年頃の息子さんがかわいくて仕方がないのですね。幼少期のころの呼び名で呼んだり、離れてるときに息子さんのことを思い浮かべてしまうことは異常ではないような気がします。

 ただ男の子と母親との関係というのは、気を付けなくてはならないこともありそうです。友人に「依存してる」と言われたのをよい機会ととらえて、親子間の距離感について家族で話し合ってみるといいですね。普段、お互いに口に出していなくても「実は気になっていた」ということが、もしかしたらあるかもしれません。

 母親が生活のすべてを子供中心にしたりとあまりに濃密な行動を取ると、子供は親の顔色をうかがうようになり、自分の意見を言えなくなってしまいます。次第に子供にさまざまな心の問題が生じてくるとも言われています。

 50代の母親で、30代の息子を「ボクちゃん」と呼んでいる人がいました。その人にとっては自然な呼び方なのでしょうが、私は驚いたのと同時に、息子にパートナーができたらこの母親はどうなってしまうのだろうと、余計な心配までしてしまいました。私は「『ボクちゃん』って呼ぶことに違和感ないんですか?」と聞いてみましたが、知らんぷりされてしまいました。

 私自身、小さな娘の背中を追いかけて慌ただしく過ごしていた時間は懐かしく、愛(いと)おしく感じます。時々、あのころに戻りたいなぁと思うときだってあります。でも、その娘が今年、成人します。学生なのでまだ手はかかりますが、自立する日もそう遠くない。寂しい気持ちもありますが、親の勝手な思いを押し付けるわけにはいきませんよね。時が経(た)つのは早い。だからこそ、やがて来る子供の巣立ちの日まで、日々の日常を大切に過ごしていきたいものですね。

回答者

橘ジュン 昭和46年生まれ。NPO法人「BOND プロジェクト」代表。街頭パトロールやメールなどで少女たちの悩みを聞き、支援している。厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」構成員。主な著書に「最下層女子校生 無関心社会の罪」(小学館新書)。

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 住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記のうえ、相談内容を詳しく書いて、〒100-8078 産経新聞文化部「人生相談 あすへのヒント」係まで。

 〈メール〉life@sankei.co.jp

 〈FAX〉03・3270・2424

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