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【軍事ワールド】ベトナムのジェームズ・ボンド、米国に眠る

リー氏が操縦していたものとほぼ同型のA-37ドラゴンフライ攻撃機(米空軍提供)
リー氏が操縦していたものとほぼ同型のA-37ドラゴンフライ攻撃機(米空軍提供)
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 1975年に終わったはずのベトナム戦争を、21世紀になっても孤独に戦い続けた男が今年4月、肺がんで死去した。かつて南ベトナム空軍のエリート部隊「ブラックイーグル」で攻撃機パイロットだったリー・トン氏(享年74)。撃墜された後に入れられた再教育収容所を脱走するなどは序の口で、米国に亡命後は旅客機をハイジャックしてベトナム上空に舞い戻るなど、「ベトナムのジェームズ・ボンド」と呼ばれた男は、その波瀾万丈の生き方とは裏腹に、家族に見守られながら米国カリフォルニア州サンディエゴの病院のベッドで息を引き取った。(岡田敏彦)

戦闘-捕虜-脱走

 リー氏は1945年9月1日に古都フエで産まれた。太平洋戦争が終結し、旧宗主国だったフランスが植民地ベトナムに再び君臨しようという時に産まれたが「自由と民主主義」を金科玉条として生きていく。ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)やロサンゼルス・タイムズ紙(同)などによると、1965年に南ベトナム空軍士官候補生として入隊、翌66年には米国へ操縦士として留学。偵察機の操縦士などを経て73年にジェット戦闘機操縦士としてエリート部隊「ブラック・イーグル」に配属された。

 ここで地上攻撃ミッションをこなし高い評価を受けていくが、75年4月5日、操縦するA-37ドラゴンフライ攻撃機は、北カムランとファンランの間の国道1号にあるバンゴイ橋を攻撃するさなか、北ベトナム軍の地対空ミサイルにより撃墜された。この後、約10年間の投獄と拷問、そして逃亡の生活が始まった。

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