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【国際情勢分析】「再選第一」に邁進 イラン攻撃を見合わせたトランプ氏の胸の内

9月16日、サウジアラビアの石油施設攻撃後に石油価格が急騰した影響で株価が下落し、表情を曇らせる米ニューヨーク証券取引所のトレーダー(AP)
9月16日、サウジアラビアの石油施設攻撃後に石油価格が急騰した影響で株価が下落し、表情を曇らせる米ニューヨーク証券取引所のトレーダー(AP)

 9月14日、世界最大級の石油輸出国であるサウジアラビアの石油施設が何者かに攻撃され、石油価格は急騰した。イランの関与が疑われ、対立するトランプ米政権は20日、イラン中央銀行などへの経済制裁を発動したが、取り沙汰されていた軍事的制裁は見合わせた。武力行使に踏み切れば世界経済が混乱し、来年11月の米大統領選に悪影響が出かねない。抑制的な対応の背景には、トランプ大統領の「再選第一」姿勢がありそうだ。

■「戦争はしたくない」

 「緊張から戦争を勃発させたくない」。米公共放送(PBS)は20日、ホワイトハウスの大統領執務室で記者団の取材に応じるトランプ氏の発言を伝えた。

 トランプ氏がイラン攻撃を見合わせたのは、この3カ月間で2度目だ。自らツイッターで明らかにしたところでは、6月20日夜、イラン沖のホルムズ海峡上空で起きた米軍無人偵察機撃墜への報復として、政府高官らがイランに対する軍事攻撃を準備していたが、作戦実行の10分前に中止を命じている。

 今回、攻撃を受けたのは、サウジ東部アブカイクにある原油の輸出拠点となる石油関連施設とクライスの油田。国営石油会社サウジアラムコは9月14日、サウジ全体の日量生産能力の半分以上に当たる570万バレルの石油生産を停止するとの声明を出した。これは世界の日量石油生産の約5%に相当する。供給不安が生じ、15日のニューヨーク原油先物相場の標準的な指標は前週末終値に比べて約15%も上昇した。

 この状況に絡めて、トランプ氏は16日、「大幅に利下げし、景気を刺激すべきだ」とツイッターに投稿している。17~18日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)への“口先介入”を試みた形だ。米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性を脅かすものだと批判されたが、トランプ氏が意に介する様子はなかった。

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