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“神秘の村”青森県新郷村に伝わるキリストと長慶天皇伝説

 イエス・キリストといえば、全世界のキリスト教徒があがめる存在。中東エルサレムから約9000キロ離れた東北地方の山村に突如湧いた「湧説」に桜井雅洋村長はこう話す。

 「誰も確証はない。でも、真偽をさらけ出そうと墓を掘って骨が出てきてキリストだと確信できたら聖書がひっくり返る事態になり、逆に何も出てこなかったら…。いずれにせよ、そっとしておくこと。『信じる者は救われる』ですよ」

集落全員「崩」さん

 キリストの墓発見と同じ頃の昭和10年、キリストの墓から数キロ離れた西越地区崩(くずれ)集落で、天皇陵を研究している研究者によって、第98代・長慶天皇とされる墓が見つかった。

 長慶天皇は南朝の天皇で1343~1394年とされる。関連史料が少なく、大正15年に宮内省(現宮内庁)が在位の事実を公認したほど、その生い立ちは謎に包まれている。

 村史などによると、「崩」という名は、敵の追跡から逃れてきた長慶天皇が崩御した際に墓守2人に与えられたとされる。現在、集落に住む8軒約20人の名字は全て崩さんというから驚きだ。集落に住む人の話によると、昔から「竹やぶの中に小さな盛土があり、高貴な人の墓だから大切に守るように」との言葉が代々受け継がれてきたという。

 現在、盛り土は墓として整備され、大切に祭られている。ただし、これも真偽は定かではない。

 それでも長慶天皇伝説を後世に残そうと、集落の人たちは「崩伝承保存会」を結成し、3年前から慰霊祭を開いている。天皇陵に詳しい成城大の外池昇教授は「長慶天皇の墓は全国に100カ所以上あるとされているが、伝承をもとに慰霊祭を開いていることに敬意を表したい。真偽はともかく、ゆかりの地として継承してほしい」と話す。

 キリストの墓に加え、長慶天皇の墓までも存在したロマンあふれる“不思議の国”新郷村。桜井村長は言う。「大切に守っていかなければならない。皆さんが村に来て『伝説がある村』として何かを感じ取ってもらえれば」と話した。

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