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【河村直哉の時事論】即位の礼の儀式が「違憲」 偏向した思潮の残滓

「即位礼正殿の儀」で使われる「高御座」(左)と「御帳台」=平成30(2018)年4月、京都御所・紫宸殿
「即位礼正殿の儀」で使われる「高御座」(左)と「御帳台」=平成30(2018)年4月、京都御所・紫宸殿

 戦後の偏向した左傾思潮の残滓(ざんし)は、まだなくなっていない。国民として静粛に迎えたい御代(みよ)替わりに関する一部の反応を見ていても、それを感じた。

 政府の式典委員会は、即位礼正殿の儀の細目などを決めた。これに対し憲法違反とする声が出た。

■朝日「違憲指摘の声も」

 朝日新聞の9月19日付朝刊(東京本社版)は1面で、「即位礼正殿の儀 前例踏襲 政府が細目了承 違憲指摘の声も」の見出しで伝えた。「憲法が定める国民主権や政教分離の原則に反するとの指摘が前回からあるが、式典委員会(委員長=安倍晋三首相)で再検討されることなく、前例踏襲となった」とし、憲法学者の批判の声を入れている。

 儀式で天皇陛下は玉座の高御座(たかみくら)に昇られる。憲法学者はこういっている。

 「神話に根ざした高御座や三種の神器の剣璽(じ)は、天皇が神の子孫だという正統性を示すもので、天皇の地位は国民の総意に基づくと定めた憲法1条に反する。天皇が国民の上位にあるような立ち位置も、国民主権原則に反する」

 一体いま、国民の何割がこのような考え方をしているのだろう。むしろ日本の歴史に根ざした奥ゆかしい儀式ではないか。天皇陛下に敬意を表する位置関係も当然の礼儀ではないか。

 昨年12月には、即位の礼や、皇位継承の重要儀式である大嘗祭(だいじょうさい)に公費を出すのは憲法の国民主権や政教分離の原則に反するとして、住民らが支出差し止めなどを求めて提訴した。

 平成の御代替わりの際も、知事らの参列の合憲性を問う訴訟が複数あった。しかしいずれも最高裁判決は政教分離に反しないとしている。

■憲法がおかしい

 御代替わりに限らず、政教分離にかかわる訴訟は戦後しばしば起こされてきている。

 ごく一例を挙げると、津地鎮祭訴訟では、津市が主催する体育館の起工式が神式で行われ、公金で費用が支払われたことの違憲性が問われた。箕面忠魂碑・慰霊祭訴訟では、小学校の増改築のため大阪府箕面市が忠魂碑を移設したことなどが問題とされた。

 自治体が地鎮祭を行うことなど、何らおかしくはあるまい。ところが日本で常識的に行われている地鎮祭にも違憲の声が上がる。日本の伝統にのっとった皇位継承の儀式についてすら憲法違反とする声が出る。何かがおかしい。

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