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【柴門ふみの人生相談】上司のパワハラ

イラスト・千葉真
イラスト・千葉真

相談

 職場の先輩がパワハラに遭っています。先輩は4月に昇格しました。ところがその直後から、先輩は部長から理不尽な扱いを受けるようになりました。

 例えば、部長が依頼した仕事よりお客さま対応を優先して怒られたり、昼ごはんを食べるな、豪雨の中で屋外清掃しろなどと命じられたり。

 部長はいつも誰かをターゲットにしてパワハラをして、この1年で数人、会社を辞めました。本社や外部に相談しようとしましたが、それを察知した部長が先輩に圧力をかけ、部下が部長を通さずに動くのは先輩の管理不足だと恫喝したようです。先輩に余計な迷惑をかけずに、上司のパワハラを止める手立てはあるのでしょうか。(40代、会社員)

回答

 仕事は有能だけれど、その分部下には厳しく、時には相手が泣き出すまで叱(しっ)咤(た)する女性管理職がいました。注意しようと同僚が彼女に、別の部署の男性管理職が同じように部下を叱咤している話をしたところ、「まあ、なんてひどいことをするのかしら」。そう言って眉をひそめたそうです。つまり、パワハラをしている人は他人のパワハラを認識できても、自分がパワハラしているとは夢にも思っていないのです。

 昨今パワハラで記者会見の矢面に立たされた当事者がそろいもそろって「そんなことで傷ついているなんて知らなかった」「あれは冗談」と弁明するのを見ても明らかです。ましてや、部下がパワハラをやめてくださいと言っても聞く耳など持つはずがありません。

 しかし、企業コンプライアンス(法令順守)が叫ばれる今日、どの企業もかなりナーバスになっていて、社内に「パワハラ相談室」「パワハラホットライン」を設けているところが増えています。相談者の方の会社にそういう窓口があればそこに相談するのが一番だと思います。会社になければ労働基準監督署内に『総合労働相談コーナー』がありパワハラに対する相談にも乗ってくれるそうなので、そちらを利用してはどうでしょう?

 漫画だと、主人公がそのパワハラ部長に近づき「威張る人間に限っておだてに弱いはず」と、ヨイショしまくって部長の懐に飛び込みます。その甲斐あって部長は主人公をかわいがり、ついには心を開き、「本当は寂しいんだ」みたいな弱音を吐きます。それを聞いた主人公が「部長は不器用なだけで本当はいい人なんですよ」と言うと、部長もホロリとして改心する…。物語としてはいい話ですが、現実には力をふるうのが好きな人間が改心することは、まずありません。彼よりさらに大きな力(法律など)を借りるしかないのです。

回答者

柴門ふみ 漫画家。昭和32年生まれ。代表作は講談社漫画賞の「P.S.元気です、俊平」のほか、「東京ラブストーリー」「恋する母たち」(ともに小学館)など。近著に「そうだ、やっぱり愛なんだ 50歳からの幸福論」(角川文庫)など。故郷の徳島市観光大使も務める。

相談をお寄せください

 住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記のうえ、相談内容を詳しく書いて、〒100-8078 産経新聞文化部「人生相談 あすへのヒント」係まで。

 〈メール〉life@sankei.co.jp

 〈FAX〉03・3270・2424

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