PR

ニュース プレミアム

【河村直哉の時事論】香港めぐる情報戦 日本は自由と民主の側に

■印象操作の可能性

 ソーシャル・メディアを使った手法は、米国へのロシアの選挙干渉に学んだものと思われる。そもそもロシア革命を指導したレーニンの戦闘的な共産主義が自由主義国の反目をあおっていたことは、以前見た通りである。現在の政治体制がどうであれ、自由主義と敵対してきた共産主義の対外戦術には、このような策略が埋め込まれている。

 ここに中国では古典兵法の伝統が結びつく。「親(しん)にしてこれを離す」、親しみあっている勢力を分断させる、とはすでに「孫子」に書かれていることである。世論工作や離間策は、中国のほうがロシアより上手と思わせるほどである。

 香港では、デモの参加者を装った警官が火炎瓶を投げつけた、という疑惑も持ち上がった。事実とすれば抗議を過激にあおろうとする扇動工作だろう。

 香港の抗議者には「勇武」派もいるとされるが、規模や実態はよくわからない。暴力は自戒しなければならない。暴力に流れれば流れるほど、活動の評判は香港内外で悪くなり、中国に強権を振るわせる口実を与えることになる。ただ、香港の抗議者のすべてが暴力的であるはずはなかろう。むしろ多くは平和裏に民主化を求めようとしているだろう。伝えられる暴力的な映像などが、扇動や印象操作のためのものである可能性があることは、念頭に置いておいたほうがよい。

■過去、日本も標的に

 実はこの世論工作や扇動という戦術は、日本もいやというほど経験してきたことなのである。

 近いところなら米国における慰安婦問題などをめぐる歴史戦で、世界抗日戦争史実維護連合会という中国系団体が行ってきた反日キャンペーンを思えばよい。相手(日本)をおとしめることで自分に有利な状況を作り出す手法である。

 あるいは1960年安保闘争で、国際共産勢力の影響を受けた分子がなした過激な行為を思えばよい。こうした工作や扇動は、自由主義に分断や混乱をもたらすために行われる。

続きを読む

関連トピックス

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ