PR

ニュース プレミアム

【日本語メモ】校閲の仕事に「明日はない」?

 産経ハンドブックの35ページに「あした(明日)→あした」という項目があります。

これは漢字の「明日」はひらがな書きにするというルールです。

 しかし、産経新聞には「明日」という漢字表記がほぼ毎日載っています。

校閲部全員がルールを無視している、わけではありません。

 答えは単純で「あした」の4つ後の項目に「あす→明日」とあり、「あす」なら漢字の「明日」でもいいのです。

 内閣告示の常用漢字表・付表に「あす 明日」とあり、産経のルールはそれに準拠しています。

 従って産経に載っている「明日」はすべて「あす」と読みます。

とはいえ、「明日」を「あす」と読むか、「あした」と読むか、はたまた「みょうにち」と読むかは読者の自由です。

 だからこのルールにはあまり意味がありません。

 昔、「あす」と「あした」は少し使われ方が違っていました。

 「あ、それ知ってる。NHKの『チコちゃんに叱られる!』で見た」という人はこれ以上読む必要はありません。

 あの番組で語られた以上のことはここには書かれていませんので。

 チコちゃんは言いました。「『あすはあす』『あしたはあすの朝』」と。

 元旦が「元日の朝」を示すように、その昔、「あした」はあすの「朝」限定だったのです。

 漢字の「朝」には「あした」という読み方もあります。

 そして、いつからか「あす」と「あした」は「今日の次の日」という同じ意味で使われるようになりました。

 意味がないと思われるルールをハンドブックに載せている意味はあったわけです。

 しかし、記事に「明日」と出てくる度に、記者に「これはあすですか、あしたですか?」などと問い合わせていたら仕事になりません。

 つまり、校閲の仕事には「明日(を直すこと)はない」のです。(げ)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ