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「ある日突然奪われた島、忘れないで」北方領土元島民が講話

旧ソ連軍の侵攻を受けた体験を語る北方領土元島民、坂本セツ子さん=8月5日、北海道庁(寺田理恵撮影)
旧ソ連軍の侵攻を受けた体験を語る北方領土元島民、坂本セツ子さん=8月5日、北海道庁(寺田理恵撮影)

 北方領土出身で、「語り部」として活動する坂本セツ子さん(93)が北海道庁で講話を行い、旧ソ連軍の侵攻を受けた体験を語った。8月の「北方領土返還要求運動強調月間」行事の一環。戦後74年の今も続くロシアの不法占拠に憤りを示し、「ある日突然、住んでいた島を奪われた。北方領土を忘れないでほしい」と訴えた。(寺田理恵)

故郷は「宝の島

 強調月間は、領土問題の解決に向けた外交交渉を後押しするのが狙いだ。坂本さんは北方領土・歯舞(はぼまい)群島の勇留島(ゆりとう)出身。周囲には豊かな漁場が広がり、家は漁業を営んでいた。

 「北方領土は宝の島だといっても、関係ないと思う人もいる。しかし、島民にとっては故郷がなくなると思うと情けない。じっとしていられない」と、今の心境を吐露した。

 領土問題の早期決着を目指す日本政府は、北方四島での共同経済活動に関する協議を進めている。だが、北方領土返還を含む平和条約の締結については具体的な進展がみられない。

 坂本さんは「今度こそと思いながら前進がない」と悔しさをにじませた。

「戦争終わったのに」

 返還運動は戦後、北方領土を強制的に退去させられた島民を受け入れていた北海道根室市で始まった。

 先の大戦は昭和20年8月15日に終結し、勇留島では「アメリカや中国と戦って負けたけれども、戦争が終わってよかったとみな喜んでいた」。一方、ソ連は8月8日、日ソ中立条約を破って対日宣戦布告。同月28日から9月5日にかけて北方四島を占領した。

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