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【一聞百見】令和の代替わり「教えないこと」を教わる 十六代樂吉左衞門さん(37)

 同展では、桃山時代の初代から当代まで貴重な作品がズラリ。一つ一つ、収蔵庫で手触りや色、形を確かめながら選んだそうだ。興味深い一角があった。なぜか石や炭が並んでいる。説明を見ると「十二代弘入(こうにゅう)が集めた土」などと書かれていた。「加茂川の石」「薬師寺(奈良県)の土」などもある。

 「だいたい3代前の先祖が集めた土を使ってお茶碗を造っています。父が使っているのが十二代の集めた土。100年以上前のものです。もう少なくなってきて、使うなよと言われています」と笑う。代々、良質な土を見つけるとこうして子孫のために集めて保存してきた。樂さんが使うのは、曽祖父である十三代惺入(せいにゅう)が集めた土だ。ところで最近、おもしろい土が入ったという。「薬師寺で修復中の国宝、東塔の基壇の土を少量送ってくださったんですが、とてもいい土で。翌日、父が土をもらいに飛んでいきました」。樂さんも、3代先の子孫のためにこれから土を集めていく。これも代をつなぐ、伝統を引き継ぐということの一端だろう。

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