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【中国観察】中国が学ぶ日米貿易摩擦の教訓 「人民元版・プラザ合意」警戒

7月31日、上海で開かれた米中閣僚級貿易協議の会場で、米国のムニューシン財務長官(左)とライトハイザー通商代表(中央)と向き合う中国の劉鶴副首相(ロイター)
7月31日、上海で開かれた米中閣僚級貿易協議の会場で、米国のムニューシン財務長官(左)とライトハイザー通商代表(中央)と向き合う中国の劉鶴副首相(ロイター)

 中国への制裁関税を9月1日に発動する方針をトランプ米大統領が突如として表明するなど、米中貿易摩擦の先行きが見えない。そうしたなか、米中の現状について、「1980年代の日米貿易摩擦と似通っている部分がある」との指摘が見られる。2つの貿易摩擦を比較・分析する記事も中国メディアで散見される。中国側は、日本の経験を教訓に、どのような態度で対米交渉に臨んでいるのか。(外信部 三塚聖平)

「米国は全方位的で多層的な対日圧力」

 復旦大学日本研究センター青年副研究員である王広涛(おう・こうとう)氏は6月中旬、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)に「日米貿易戦争が残した重要な啓示」と題した評論を寄せた。王氏は、日米貿易摩擦について「80年代に米国は、日本に対して全方位的で多層的な圧力をかけるプロセスを始めた。具体的には、通常の経済的な手段の他にも、政治や金融などの多重的な手段を総合的に利用し、相手に圧力を加えてナンバーワンの立場を守るという目的を達成しようとした」と指摘する。

 この中で米国がとった手段として、(1)貿易相手国の不公正な取引慣行に関税引き上げなどの制裁を認めた「米通商法301条」による調査と制裁(2)85年の「プラザ合意」などを通じた通貨や金融分野における措置(3)内政干渉に近いやり方で日本の政治・経済体制の改革を促した-ことなどを挙げた。

 進行中の米中貿易摩擦を見れば、(1)の通商法301条に関しては、米通商代表部(USTR)が同条に基づき中国の知財侵害や外国企業に技術移転を強要する取引慣行を調査し、中国産品への制裁関税を発動した。(2)の通貨や金融分野での措置は、この評論が発表された後の8月5日に米財務省が中国を為替操作国に指定したと発表している。

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