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【高論卓説】「ブラック職場だ」と感じたら “この仕事で得られるもの”を探れ 舟木彩乃

 研究で出会ったある政策秘書は、政策に関わる仕事がしたいという希望を持って転職してきた。しかし、議員から党員獲得などで無理なノルマを課せられ、達成できないと「役立たず」と罵倒され、つらい毎日が続いたということだ。しかも議員秘書は突然解雇される可能性まである不安定な仕事である。

 自分にとって意味を見いだせない仕事や不安定な雇用状態は、「有意味感」や「把握可能感」を得にくい。議員秘書だけでなく、派遣社員や契約社員はもちろん、終身雇用が崩壊している現在では、大手企業の正社員であっても、リストラなど職を失う危険と無縁ではない。

 一方で、不安定な立場にあっても、ストレスにうまく対応し、糧にさえして着実にキャリアを重ねている人たちもいる。

 彼らに共通する点は、精神的に強いこと、つまり首尾一貫感覚が高いことである。その政策秘書に、「あなたにとって仕事とは」と質問をしたところ、「自分を新しいところに連れて行ってくれるもの」と答えた。この考え方は、ストレスフルな職場に身を置いているときに「有意味感」を高める重要な捉え方であるといえるだろう。

 もし自分が「ブラック職場」にいると感じたら、「この仕事で得られるもの」について掘り下げてみると良いかもしれない。自分の人生を高める「何か」を見つけられたら、今の仕事に「有意味感」が得られるのではないだろうか。

 

ふなき・あやの  ストレス・マネジメント研究者。メンタルシンクタンク副社長。筑波大大学院ヒューマン・ケア科学専攻(博士課程)に在籍中。著書に『「首尾一貫感覚」で心を強くする』(小学館)がある。千葉県出身。 

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