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【中東ウオッチ】トルコ大統領、試練の夏 求心力低下…経済・安保にも不透明感

 エルドアン氏の求心力に陰りがみえたのが3月の統一地方選だった。長くAKPの牙城だった首都アンカラと最大都市イスタンブールの市長選で最大野党、共和人民党(CHP)に敗北。イスタンブール市長選では、「不正があった」とのAKP側の主張を受けて6月に再選挙が行われたが、重ねてCHPに敗れ、支持離れが鮮明になった。

 政敵を「テロリスト」などと呼ぶエルドアン氏の政治手法は国内世論を真っ二つに分断してきた。たとえば、大統領の権限拡大の是非を問う2017年の国民投票は賛成が51%、反対が49%と、エルドアン氏にすれば薄氷を踏む勝利だった。反エルドアンの機運が高まる兆しは数年前から生じていたといえる。

■意趣返し

 エルドアン氏の大統領任期は23年まで残っている。国会でもAKPなど与党側が過半数を維持しているし、3月の統一地方選も全体でみれば与党連合が勝利した。

 政権基盤自体は危機的状況とまではいえず、イスタンブール市長選の再選挙後も、エルドアン氏の政策に大きな変化はみられない。外交面でいえば、冷え込む対米関係を背景に、ロシアへの依存がさらに強まる可能性がある。

 7月12日には米欧諸国の反対を押し切って購入した、ロシア製防空システム「S400」の国内搬入が始まった。トルコはロシアの前身国家、ソ連の封じ込めを念頭に創設された欧米主導の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国だ。

 この動きを受け、トランプ米政権は最新鋭ステルス戦闘機F35のトルコへの供給は「不可能だ」とする声明を出した。「敵対者に対する制裁措置法」(CAATSA)に基づくトルコ制裁を計画しているとも報じられてきた。

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