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【中東ウオッチ】トルコ大統領、試練の夏 求心力低下…経済・安保にも不透明感

 トルコのエルドアン大統領が試練の夏を迎えている。7月には中央銀行の総裁を更迭して経済政策を主導する構えをみせたが、「中銀の独立性を侵している」との市場の不信感は根強く、経済低迷から脱却できるかは不透明だ。一方、自らが率いる与党では同月、外相などを歴任した重鎮が離党を表明、求心力の低下があらわになった。トランプ米政権との関係も不安定で、エルドアン政権は重要な岐路に立っている。(カイロ 佐藤貴生)

■市場の信任

 トルコ中銀は7月25日の金融政策決定会合で、24%の主要政策金利を19・75%に引き下げることを決めた。エルドアン氏はこれに先立つ同月上旬、中銀総裁を更迭して副総裁を昇格させ、「本格的に金利を下げる。インフレも大きく縮小するだろう」と述べていた。このため市場は利下げを織り込み済みで、通貨リラに大きな変動はなかった。

 リラはこの2年で対ドルで4割も下げ、トルコでは輸入品や食料品が急騰。中銀は昨年9月、政策金利を6ポイント以上も引き上げて24%とし、据え置いてきた。その結果、リラ安が落ち着くなど一定の効果を上げた。今回の利下げは金融政策の転換を意味する。

 トルコではインフレ率や失業率の高止まりが続き、企業はドル建て債務の返済に苦しんでいる。エルドアン氏はリラ急落の中でも、通貨政策の常識に反して利下げを主張、市場の反発を招いてきた。年末まで政策金利を段階的に引き下げる意向を示しているが、市場の信頼を回復できるかは不透明だ。

■身内の反乱

 エルドアン氏の与党「公正発展党」(AKP)では7月8日、同党の結成にかかわり副首相や外相を務めたババジャン氏が、「未来に向けて新たなビジョンが必要だ」と述べて離党を表明した。エルドアン氏の同志だったギュル前大統領やダウトオール元首相らと新党結成を計画しているともいわれる。

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