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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】アウトローはなぜ人気を集めるのか

らく兵
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 ロバート・レッドフォードの俳優引退作を見てきた。『さらば愛しきアウトロー』。

 銀行強盗の映画。いろんなアウトローを演じてきたレッドフォードだけど、イメージはいつも涼やか。二枚目だからそう見えるだけかもしれないが、いつも笑顔の印象が目に焼き付いている。『さらば愛しきアウトロー』は、そのレッドフォードが俳優人生を締めくくるのに、ふさわしい映画だった。

 1980年代に実際にあった銀行強盗事件。それをモデルに作られた映画だそうだ。銀行強盗をやり続けるけど、実に紳士的なおじいちゃん。その礼儀正しい強盗を演じるレッドフォード。人のお金を奪い続けているんだから極悪人なんだけど、どうも憎めない。見ているうちに、本当はいい人なんだろうなぁと、いつの間にかこの強盗犯を好きになってしまう。

 ううむ。詐欺師とか、根っからのワルというのは、実はそういう連中なのかもしれません。

 日本でいえば、大名屋敷からお金を盗んで庶民にばらまき支持を得たという、鼠小僧(ねずみこぞう)に似ている。鼠小僧は歌舞伎や時代劇、落語でも演じられている。落語では『蜆売り』(しじみうり)という人情噺の主人公が鼠小僧。カネに困って蜆を売っている少年。この子の話を聞いているうちに、少年の境遇をつくり出してしまったのが自分だと知り、後悔する鼠小僧。そして少年を助け、ある決意をする。

 鼠小僧も義賊としてヒーローのように伝えられているけど、実際は盗んだカネを博打や女遊びにつぎ込んでいただけだったらしい。ということは鼠小僧本人が偉いわけじゃなくて、人々の「アウトロー」への憧れが、鼠小僧というヒーローを生み出したのかもしれない。

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