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【関西の夏】(5)妻は見た 蚊取り線香の渦巻く歴史

蚊取り線香の製造工程。あの渦巻き形になるまで、さまざまな段階がある
蚊取り線香の製造工程。あの渦巻き形になるまで、さまざまな段階がある
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 夏の季節に日本を代表する防虫対策として長年親しまれてきたのが、緑色の渦巻きでおなじみの蚊取り線香だ。発明したのは「金鳥」の商標で知られる大日本除虫菊の創業者、上山英一郎(うえやま・えいいちろう)で、そのルーツは和歌山にある。発祥の地である同社紀州工場(和歌山県有田市)を訪れ、開発秘話に迫った。  (小笠原僚也)

 名産のミカンが作付けされた段々畑のふもとに、紀州工場はある。敷地内には、上山の生家が今も残されていた。

 ミカン農家の四男として生まれ育った上山は、全国にミカンを広めようと上京し、福沢諭吉の門下生になる。1886(明治19)年、その縁から出会った米国の植物会社社長から、蚊取り線香の原料となる「除虫菊」の種を受け取ったことが、蚊取り線香の歴史の第一歩となった。

 殺虫効果が知られていた除虫菊は、乾燥させて「ノミとり粉」として利用されていた。さらなる活用方法を考えていた上山は、旅先で線香商と知り合ったことで、仏壇線香に除虫菊の粉末を混ぜることを考案。90年に、世界初の蚊取り線香を発明、販売した。

 ただ、仏壇用と同じく棒状の線香では、約40分しか効き目が持続しない上、殺虫効果を生むには3本ほど同時にたかないといけなかった。

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