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京大も解けない「吉田寮」問題の難易度

京都大が寮生を相手に、明け渡しを求めている吉田寮現棟=7月16日、京都市左京区
京都大が寮生を相手に、明け渡しを求めている吉田寮現棟=7月16日、京都市左京区
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 「対話」を理念に掲げる京都大が、学生を相手に初めて起こした民事訴訟が、京都地裁で係争中だ。安全確保と老朽化対策を唱え、築100年を超える京大の学生寮「吉田寮」(京都市左京区)から寮生の退去を求める大学側に、「寮の自治を認めるべきだ」と拒む寮生側。両者の対立は対話では解決できず、舞台はついに司法の場へと移った。(桑村大)

重い決断、寮生提訴

 「安全確保の観点からこれ以上先送りにできず、やむなく提訴に至った」

 学生担当理事として寮生とやり取りしてきた川添信介副学長は今年4月、記者会見で提訴に踏み切った理由を説明した。

 大正2(1913)年に建てられた吉田寮の「現棟」は老朽化が進み、震度6強の地震で倒壊する恐れがあるという。このため、京大は代替宿舎へ転居を求めるなどして寮生全員に平成30年9月末までの退去を通告。しかし、寮生側は「一方的だ」と反発し、一部の学生が入居を続けていた。

 大学の学生担当理事と寮自治会は大学の執行部が代わるごとに、寮の運営を大学側と寮自治会が合意で進めることを認めた確約書を交わしてきた。しかし、川添副学長は30年8月、「半ば強制されて自治会が用意した確約書に署名することもあった」として、確約書を交わすことを拒否、自治会との話し合いも打ち切った。

 背景には、確約書の交渉時に、寮生以外の人物が多数参加し、終了時間も明らかにしないなど、「『話し合い』とはかけ離れた異常なもの」「いわゆる団交」であると考えている大学側の寮自治会に対する不信感があったとみられる。

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