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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】洋の東西問わぬ「金」めぐる喜悲劇

らく兵
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 映画を見に行った。西部劇。ジョン・C・ライリー主演。ただの西部劇ではなくて、サスペンス西部劇。めずらしいジャンルだ。タイトルは「ゴールデン・リバー」。

 原作があるそうで、ライリーがその本を読んで感銘を受けて映画にしたいと思い、信頼する監督に話を持ち掛けたそうだ。原作のタイトルは「シスターズ・ブラザーズ」。シスターズという名字の兄弟。つまりはシスターズ兄弟。

 西部劇で「ゴールデン」ということは、当時のゴールド・ラッシュについて描かれている。ある偉い人に雇われた、殺し屋の兄弟のお話。それがシスターズ兄弟。ライリーとホアキン・フェニックスが兄弟で、その一味の仲間の一人が、ジェイク・ギレンホール。アメリカ開拓時代の金の採掘に狂った男たちの物語。

 金に狂ったといえば、落語の方で一番有名なのが、「黄金餅」という噺(はなし)。こちらは「キン」ではなく「カネ」に狂った方だけど。ある裏長屋に住む、貧乏な坊さんの西念。いくらか小金をためたが病気になり、カネに気が残って死ねない。そこで、隣の住人に頼んで買ってきてもらったあんころ餅のあんこを全部なめ、餅にカネをくるんで飲み込もうとする。あの世に持っていこうというのだ。それをのぞいていた隣家の男が飛び込んできて、騒動が発展していく。その隣家の男の名前がまた、金山寺屋の金兵衛。

 落語の中でもカネへの執着を壮絶に描いた噺だけど、これを十八番にしていたのが昭和の名人、古今亭志ん生。大河ドラマ「いだてん」で、たけしさんの演じている、あの志ん生。志ん生師匠持ち前の飄々(ひょうひょう)とした個性で、陰惨なおっかない話が、ブラックユーモアの漫画みたいにケラケラ笑いながら楽しめてしまう。私の大師匠、立川談志も得意演目として演じていた。

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