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【バドミントン通信】二刀流で目指す東京五輪2冠 渡辺勇大「それが僕の普通」

ワールドツアーファイナルの男子ダブルス決勝で、遠藤大由(手前)とペアを組む渡辺勇大。混合ダブルスとの二刀流の道を歩む=2018年12月16日、広州(共同)
ワールドツアーファイナルの男子ダブルス決勝で、遠藤大由(手前)とペアを組む渡辺勇大。混合ダブルスとの二刀流の道を歩む=2018年12月16日、広州(共同)

 バドミントンの東京五輪代表選考レースに、二刀流で挑む選手がいる。日本ユニシスの22歳、渡辺勇大(ゆうた)だ。現在、男子ダブルス、混合ダブルスの2種目で、いずれも世界ランキング5位以内につけている。これまでの常識を覆す二刀流という選択をした先駆者は、東京五輪では「2つ金メダルを取る」。これまでにない大きな花を開かせるべく、いばらの道を突き進む。

 試合での渡辺は、人一倍、忙しい。男子ダブルスを戦ったかと思えば、数時間後には混合ダブルスの試合に入る。サウスポーからの多彩なショットや豊富な運動量を武器に、コート内を駆けずり回る。

 昨年末、ワールドツアーの年間チャンピオンを決めるワールドツアーファイナル(中国)では、出場者の中で唯一、2種目に出場した。5日間で計9試合をこなし、遠藤大由(ひろゆき)と組んだ男子ダブルスでは準優勝を飾った。

 バドミントンをやっていた父親の影響で小学校2年生から競技を始めた渡辺は、福島県の強豪・富岡第一中、富岡高校に進学した。もともとは「バドミントンが強くなりたいって思っていた人間ではない」というが、高校1年時には全国高校選抜の男子ダブルスで日本一に。そこから「一番であり続けたい気持ちが芽生えた」と常にトップを追い求めてきた。

 卒業後は日本ユニシスに入社。中学で初めてペアを組んだ1学年上の東野有紗と混合で再びペアを組み、男子ダブルスでは遠藤とペアを結成。渡辺の二刀流の道は、ここから本格的に開かれた。

 当然、2種目出場するとなると、その分の体力が必要だ。スピードとパワー勝負の男子ダブルスと、男女の体格差を生かした役割分担がポイントとなる混合ダブルスでは戦術も異なり、それぞれの種目への対応力も求められる。越えるべき壁が高いため、これまで2種目にフォーカスを当てる選手はほとんどいなかった。世界を見渡しても、両種目で世界上位に食い込む選手はいない。

 当初は周囲から「一つに絞った方がいいのでは」といった声も聞こえたという。それでも、渡辺は「誰もやらないんだったら、積極的にやりたい」。迷いはなかった。

 自身が決めたことを貫いた結果、18年の全英オープンでは東野と組んだ混合ダブルスで日本勢初の優勝を果たした。同大会では遠藤との男子ダブルスもベスト4入り。安定して国際大会で結果を残せるまでに成長した。

 そして今、「これが僕の普通。できると思っているからやっている。一大会で2倍成長できる。経験値も2倍で、それが何回も続けば2倍、4倍、8倍になっていく」と力を込める。

 目指すのはもちろん、来年の東京五輪での2つの金メダル。「取れる物は全部取って、最高の選手って言われたいですね」。バスケットボール界では渡辺雄太が活躍しているが、バドミントン界の渡辺勇大は先駆者として、貪欲に世界に挑み続ける。(運動部 久保まりな)

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