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【スポーツ異聞】戻ってきた優勝旗、切断されたユニホーム 都市対抗野球の歴史 

 東日本大震災に見舞われた「優勝旗」も展示されている。2次予選地区大会で優勝した東北第1代表には「青獅子旗」が贈られており、2010年は宮城県石巻市の日本製紙石巻が優勝。同社の応接室に展示していたが、翌年3月11日の東日本大震災による津波で建物ごと流されてしまった。同年7月に敷地内のがれき撤去作業中、奇跡的に発見された青獅子旗は、色あせて破れており、津波の怖さが伝わってくる。

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 大会では、第18回(47年)から、若くして亡くなった名選手、久慈次郎氏の功績をたたえた「久慈賞」を創設し、闘志あふれるプレーをみせた選手に敢闘賞として贈られている。

 岩手県出身の久慈氏は、盛岡中(現岩手県立盛岡第一高)、早大を経て、函館太洋倶楽部(函館オーシャン)に入部。強肩強打の捕手として活躍した。本大会には第2回(28年)から、捕手、監督として通算9回出場。31年、34年の日米野球では全日本軍の主将として、ベーブ・ルースやルー・ゲーリックらとも対戦した。

 捕手兼監督だった39年8月19日、札幌市円山球場での札幌倶楽部戦。敬遠の四球で一塁へ歩きかけ、次の打者へ指示を与えようと立ち止まった際、捕手の二塁への送球が右こめかみに衝突。救急搬送されたが、2日後の21日に40歳で死去した。企画展では、その試合で着用していたユニホームも展示。病院で治療を受けるため、ユニホームをはさみで切断した跡が残っている。

 企画展は25日まで。都市対抗野球のチケットを提示すれば、同博物館の入館料が半額になる。24日には、2000年のシドニー五輪で野球日本代表の主将を務め、「ミスターアマ野球」と呼ばれた杉浦正則氏によるトークイベント(申し込み制)の開催を予定している。同博物館では「歴代優勝チームのユニホームを一堂に展示するのはめったにない機会。都市対抗野球の観戦と一緒に企画展にも足を運んでほしい」と話している。(運動部 神田さやか)

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