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【山本隆三の快刀乱麻】変わる石油の地政学、変革を迫られる石油会社

 米国系や多国籍の石油会社をいま悩ませているのは、気候変動問題への取り組みを要求する株主、投資家だ。中国やサウジの石油会社を除くと、世界の3大石油企業であるエクソン・モービル、ロイヤル・ダッチ・シェル、ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)は、株主から気候変動問題に取り組むことを要求されている。事業に伴って自社が排出する温室効果ガスだけでなく、製品を使用した顧客の排出にまで責任を求める声が株主から上がっている。

米国と中東の地政学

 米国は世界第2位の石炭産出国であり、石炭輸出国である。天然ガスの生産量もシェール革命で増え、いまや世界一の産出国で純輸出国になった。原油は依然輸入しているものの、輸入量は減少を続けている。米エネルギー省は、20年に1次エネルギーの輸出量が輸入を上回り、エネルギー自給率100%が達成されると予測している。

 シェールオイル生産量の増加に伴い、米国の中東原油への量的な関心は薄れ、目下の関心事は適切な原油価格の維持にあると考えてもいいだろう。

 原油価格の下落は、トランプ米大統領の支持基盤の一つ、石油業界に打撃を与え、原油やシェールオイルの生産地であるテキサス州、ペンシルベニア州などの経済に打撃を与えることになる。

 一方、原油価格(ガソリン価格)の大きな上昇は、米自動車メーカーが得意とし、利益の大きな部分を稼ぎだす小型、中型トラックの販売に影響を与えることになる。イラン、ベネズエラ両国は、米国の制裁により原油生産量を大きく落としている。しかし、両国からの原油輸入量が減少している米国に大きな影響はなく、米国内のガソリン価格も若干上昇しているものの米ガロン当たり2.7ドル(1?当たり約80円)程度に収まっている。

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