PR

ニュース プレミアム

【スポーツ異聞】大坂なおみ ウィンブルドン初戦敗退から見えた課題

テニスのウィンブルドン選手権シングルスで初戦敗退し、肩を落として引き揚げる大坂なおみ=1日、ウィンブルドン(共同)
テニスのウィンブルドン選手権シングルスで初戦敗退し、肩を落として引き揚げる大坂なおみ=1日、ウィンブルドン(共同)
その他の写真を見る(1/2枚)

 「離れてもいい? 泣きそう…」。テニスの四大大会ウィンブルドン選手権女子シングルスで、初戦敗退後の記者会見を4分余りで切り上げた世界ランキング2位の大坂なおみ(日清食品)。そのきっかけは、報道陣からの「スターとしての重圧に適応するのは難しかったのか」という趣旨の質問だった。

 ウィンブルドンでは初めての初戦敗退。1992年バルセロナ五輪代表で、東京経済大准教授の遠藤愛氏に話を聞き、本当の女王になるために克服しなければならない課題を探った。

 遠藤氏がまず指摘するのは、トップ選手は、「苦手な選手を作ってはいけない」ということ。かつて、元女王のマリア・シャラポワ(ロシア)が、セリーナ・ウィリアムズ(米国)との上位対決でほとんど勝てなかった例はあるが、今回、大坂は、ウィンブルドンの前哨戦だった「ネイチャーバレー・クラシック」2回戦に続き、世界ランキング39位のユリア・プティンツェワ(カザフスタン)に敗れた。

 これでプティンツェワには3戦全敗。ランキング差を考えると、今後の大会でも早い段階で顔を合わせる可能性があるため、克服すべき課題だ。

 ウィンブルドンでの対戦では、相手のスライスを使ってラリーのリズムを遅らせる術中にはまり、ネット際のプレーや自らのスライスなどでミスを連発した。

 遠藤氏は、今抱いている「迷い」がプレーに表れていたように見えたといい、「プティンツェワが何をしてこようが、全て豪打で打ち抜くぐらいの覚悟がほしかった」と指摘する。

 また、大坂は今年1月の全豪オープン後、一度も優勝できていない。世界女王として追われる立場になった環境の変化が重くのしかかっているようだ。

 これまでは格上の相手に金星を挙げてランキングを上げ、勝つことがニュースになっていたが、ウィンブルドンの試合後のように、今では負けることがニュースになってしまう。遠藤氏は「本人にとって、それがやっぱり一番辛いことなのではないか」と分析する。

 とはいえ大坂はまだ21歳。困難に直面したとき、プレーでも気持ちでも、「打ち破っていくタイプ」(遠藤氏)でもある。幸いなことに、これからは得意とするハードコートのシーズンに入る。「自分のテニスは何か、勝てた要因は何だったのかを再確認することが、復活への道筋になる」と遠藤氏。前回大会の覇者として迎える8月末開幕の全米オープンまで、時間はまだある。

(運動部 西沢綾里)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ