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【経済インサイド】CO2排出量が実質「ゼロ」 クリーンエネルギーで投資呼び込み

中部電力が保有する岐阜県高山市の「高根第2発電所」。再生可能エネルギー電源として注目されている(中部電力提供)
中部電力が保有する岐阜県高山市の「高根第2発電所」。再生可能エネルギー電源として注目されている(中部電力提供)

 エネルギー関連各社が、二酸化炭素(CO2)を実質排出しない電源や燃料を提供する法人向けサービスを増やしている。環境や社会問題に対する企業の取り組みを投資判断に反映する「ESG投資」の流れが広がる中、投資を呼び込みたい企業からのクリーンエネルギー需要が高まっており、技術開発や販売プランの拡充などに知恵を絞る。

 「日本初の液化天然ガス(LNG)取引です」

 6月18日、石油メジャーのシェルグループと、CO2排出量が実質ゼロになるLNGの取引を開始すると発表した東京ガス。東ガス原料部の内田進原料統括担当部長は「日本初」という言葉に力を込めた。

 LNGの燃焼時のCO2排出量はゼロでないが、シェルが森林保全活動などの取り組みを「排出権」として購入。その排出権を使って、天然ガスの採掘から燃焼まで排出するCO2量を相殺して実質ゼロとする。東ガスは7月、第1弾として相殺済みのLNG7万トンをシェルから購入する。

 価格は排出権が上乗せされる分、通常のLNGよりも高くなるとみられるが、内田氏は「そういうLNGがあればいい、との声を取引先からいただいていた」と勝算があるとみる。最初の7万トンの契約・販売状況を踏まえ、第2弾の取引を検討していくという。

投資家ニーズに応える

 CO2を出さないエネルギー需要が高まる背景の一つに、世界の投資家が環境や社会問題、企業統治への取り組みを投資判断に反映させる「ESG投資」シフトの加速がある。

 世界持続的投資連合によると、2018年の世界のESG投資額は16年から約34%増えて30・7兆ドル(約3300兆円)となった。

 日本でも、世界最大の機関投資家となる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、運用額の一部をESG投資に充てる。投資家が投資行動に社会貢献などの意義を求める機運が高まっているほか、社会的課題の解決に取り組む企業は潜在的な事業リスクも低く、中長期的な企業価値向上が見込まれるとされる。

 加えて、金融庁が17年にまとめた「改訂版スチュワードシップ・コード」で、投資家側に社会・環境問題への対応も含めた投資先企業の状況把握を求められるようになった。企業で使用する電力やガスなどのCO2フリー化は環境への取り組み成果として目に見えやすく、企業がESG投資先としての適性をアピールする材料となっている。

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