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【藤本欣也の中国探訪】香港200万人デモの衝撃 「天安門」との類似点

 香港の「民主の壁」にも怒りの声が連なる。

 「林鄭、おまえは香港の母親ではない! 子供に暴力を振るうなんて」

 「冷血! 林鄭」

 「親愛なる警官諸君! 標的は私たちではない。林鄭月娥である」

 こうして迎えた6月16日の日曜日に、約200万人という空前の規模のデモが起きた。もはや、デモ隊の要求は「反送中(中国への身柄引き渡しに反対)」だけではない。この日、特に大きかったシュプレヒコールは「林鄭下台!」(林鄭氏は辞任せよ!)だった。

 「香港を売った林鄭は辞職せよ!」

 「香港の礎を破壊した林鄭は引責辞任すべきだ!」

 市民の抗議運動は、反政府デモに転化した。

■ ■

 林鄭氏は香港大を卒業後、英統治下の香港政庁に入庁した高級官僚出身。2017年の行政長官選(間接選挙)に出馬した際、一般市民における彼女の支持率は対立候補の半分程度しかなかったが、中国当局の後ろ盾を得て“逆転勝利”を果たした。

 中国に恩義を感じる人物をトップに据えるのは中国の常套(じょうとう)手段だ。初代行政長官の董建華氏も、自らの海運会社が破産の危機に陥った際、中国系財界人に助けてもらった経歴の持ち主だった。

 なぜ、中国当局は林鄭氏を支持したのか。雨傘運動のとき、政府ナンバー2の政務官だった林鄭氏が学生との対応で示した強硬姿勢を高く評価したとされている。林鄭氏にしたら、今回も強硬に対応しようとしたことが完全に裏目に出てしまった。眠れる香港市民を目覚めさせる形となった。

■ ■

 6月16日のデモに、エリザベス英女王の写真を掲げて参加した女性(56)がいた。

 「英国は中国と違って民主的な政治をしてくれた。今のような暴力政治はストップさせないといけない。林鄭行政長官の辞任? 当たり前のこと。もともと、私たちが選んだ行政長官じゃない」

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