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【安倍政権考】失策追及は必ずしも野党の支持率アップにつながらない

 「立憲主義の破壊」や「戦争法案」などというレッテル貼りが奏功したのは事実で、この時期は安倍政権最大のピンチだった。内閣支持率は6月に7・6ポイント、7月に6・8ポイント続落、初めて4割を割り込んでいる。ところが民主党の支持率は6月調査で1・2ポイント上向いただけで、7月調査では0・7ポイント下がった。

 29年以降、安倍政権は学校法人「森友学園」への国有地売却や同「加計学園」の獣医学部新設問題など、いわゆる「モリカケ」で支持率を何度も落とした。

 同年6月には、テロ等準備罪を新設する改正組織犯罪処罰法が成立。野党は「一億総監視社会を作りかねない凶暴な法律」(民進党の蓮舫代表=当時)などと批判し、内閣支持率は8・5ポイント下落した。しかし民進党の支持率は0・3ポイントの微増にとどまった。

 同年7月には稲田朋美防衛相(当時)の資質をめぐる問題などで、内閣支持率は12・9ポイント、自民党支持率も6・9ポイント急落。政権は安保関連法以来のピンチに追いやられたが、民進党の支持率は1・3ポイント減だった。

 29年末以降、野党第一党は立憲民主党となった。森友学園をめぐる財務省の公文書改竄(かいざん)や財務次官のセクハラ更迭などを受け、内閣支持率が5ポイント超下落したタイミングは3回あった。しかし、立民の支持率は一度も上がっていない。

 政府・与党が失った支持はどこに向かっているのかは明らかだ。表にまとめた調査11回のほぼすべてで、自民党支持率の減少が無党派層の増加とリンクしていることが伺える。

 普通は内閣・与党支持率が下がれば野党支持率が上がりそうなものだが、野党支持率も一緒に下がることが多いというのが現実だ。なんとも寒々しい政治の状況はいつまで続くのか。

(政治部 千葉倫之)

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