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エベレスト「死のゾーン」が大渋滞 許可証乱発で初心者殺到

5月22日、ネパール人登山家が撮影したエベレストで列を作る登山客(Nirmal Purja/@Nimsdai Project Possible=AP)
5月22日、ネパール人登山家が撮影したエベレストで列を作る登山客(Nirmal Purja/@Nimsdai Project Possible=AP)

 中国・ネパール国境にそびえるエベレスト。多くの登山者が登頂を夢見る世界最高峰だが、その観光地化が問題となっている。登山客の増加に伴って山頂付近で“渋滞”が発生。登山許可証の乱発で、「ほとんど初心者に近い人が集まる」と批判が集まる。標高8000メートルを超える世界で一体何が起きているのか。(シンガポール 森浩)

■山頂付近で行列…死者11人

 5月末、ネパール人登山家がエベレストで撮影した写真がインターネット上で拡散した。尾根で登山者が長蛇の列をなし、動きづらそうにしている様子だ。その混雑ぶりについて、米国人登山者は「2つ分の卓球台ほどの広さしかない平らな部分は、15~20人の登山客でいっぱいだった」と、米紙ニューヨーク・タイムズに話した。

 標高8000メートルを超えた地点は「死のゾーン」と呼ばれ空気が極端に薄く、酸素濃度は地上の3分の1程度だ。ほとんどの人は酸素補給が必要となる。エベレストでは「第4キャンプ」(約7900メートル地点)から山頂までは深夜に出発し、その日のうちに下山するのが一般的だが、持ち運べる酸素の量には限界がある。渋滞で計画に遅れが出れば、命に危険が及ぶ。

 今シーズン、エベレストで死亡した登山者は11人で、ネパール地震の影響で大規模な雪崩が発生した2015年をのぞけば、ここ数年で最悪の数字だ。山頂付近で数時間身動きが取れなくなるケースもあり、高高度での渋滞に警鐘を鳴らしていた英国の登山家も命を落とした。

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