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【最新電脳流行本事情】泣かせ、笑わせ、人生を語らせ…偉大なる「本」の猫たち

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 毎週金曜夜、NHKのBSプレミアムで放送されている「岩合光昭の世界ネコ歩き」をムフフッと手で口を覆いながら見ては、仕事ですさんだ心を癒やしている。そういえば世の中、猫ブーム。それにもかかわらず、猫の本といえば夏目漱石の『吾輩は猫である』くらいしか読んだ記憶がない。その愛くるしい目でもっと私を癒やしてくれ!と思い、ツイッター上で話題の猫が登場する作品を出現数ごとにランキング化。上位作を読んだのだが、癒やされるというより、猫の偉大さをかみしめることになった。(渡部圭介)

 ■心を通わせたい?

 1位は有川浩さんの小説『旅猫(たびねこ)リポート』だった。単行本が発売されたのは7年前で、福士蒼汰(ふくし・そうた)さん主演で昨年10月に映画が公開された余韻がまだ続いているのだろうか。猫好きのくせに読んだことがなく、手に取ってみる。

 「サトル」こと30代の男性、宮脇悟がある事情で飼い猫「ナナ」を手放さざるを得なくなり、引き取り手を探す旅に出る。ナナの目線で語られる、有川さんらしい軽妙なタッチで進む物語に、ページをめくる手が止まらない。

 しかし、しだいに「もしや」というある種の“イヤな予感”がしてくる。案の定、私の涙をたたえるダムはあっさり決壊。猫を飼っている人が読むと、胸により深く突き刺さるかもしれない。

 3位の川村元気さんの小説『世界から猫が消えたなら』も切ない。

 余命わずかの「僕」の前に突如、「悪魔」が現れ、世界から何かを消す代わりに1日の命を与えることを持ちかけられる。電話を消し、映画を消し、時計を消し。そして「僕」が飼う猫「キャベツ」はこう提案する。「簡単なことでござるよ。猫を消せばよいのでござる」。いわく、「拙者は、お代官様(=僕)のいない世界でこれから生きていくのは辛いでござる」

 両作に共通するのは、猫が人間の言葉を理解し、飼い主と心を通わせている点だ。猫といえば、人間の意のままにならないきまぐれな性格の持ち主。猫好きであれば誰しも抱く、気まぐれな猫と心を通わせたいという、かなわぬ“恋心”の裏返しにも映ったのだが、どうだろう。

 ■やっぱり猫は…

 2位の深谷かほるさん作『夜廻(まわ)り猫』と4位の松本ひで吉さん作『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』は、ともにツイッター上に投稿した漫画が話題となり、書籍化された今の時代を象徴するかのような漫画だ。

 小説に描かれたけなげな猫も悪くはないのだが、両作に出てくる猫の姿はまったく違う。

(次ページ)どてら着た謎の猫…タイトルとは裏腹に

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