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【原発最前線】監視装置「撤去撤回」の規制委 何を誤ったのか

公園内に設置されているモニタリングポスト=福島市
公園内に設置されているモニタリングポスト=福島市

 福島県内で学校や保育施設などに設置されている放射線監視装置(モニタリングポスト=MP)約3000台のうち、来年度末までに約2400台を撤去するとした原子力規制委員会の方針が5月下旬、住民説明会での反対を受け、事実上撤回された。「最近の線量は低く安定している」とした規制委の説明は受け入れられなかった。規制委は何を誤り、「撤回」は何をもたらしたのか。(社会部編集委員 鵜野光博)

「心のよりどころ」

 「リアルタイム線量測定システムを心のよりどころにしている。この数値により安心を得ている」(喜多方市の説明会出席者)

 「われわれは数値を気にしながら生活しており、見えなくして風化させることで風評払拭を狙うことはせず、一つの目安としてシステムを維持すべきだ」(大玉村の説明会出席者)

 5月29日の原子力規制委定例会合で、事務局の規制庁が計18回の説明会を通じてまとめた住民らの意見(計493)には、数値を確認できなくなることへの不安を訴える声が目立った。記者が昨年7月に会津若松市で取材した説明会も同様で、発言者のほとんどが撤去に反対。東京電力福島第1原発事故を経験した県民にとって、MPの数値は安心を語るために必要であり、あたかも生活の一部を取り上げられるかのような反発が印象に残っている。

 線量が低下した地域のMPを順次撤去し、避難指示・解除区域で設置要望がある施設などへ移設する。この検討を規制庁が本格的に始めたのは、事故から5年が過ぎようとしていた平成27年11月だった。

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