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アヒル数千羽たわむれ、丸太も…心を沸かす大阪の銭湯

毎月開催している朝日温泉の「こども銭湯」には、毎回20人ほどの子供たちが参加するという=大阪市住吉区
毎月開催している朝日温泉の「こども銭湯」には、毎回20人ほどの子供たちが参加するという=大阪市住吉区
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 8月11日の山の日に行っている「ひのき風呂」は、ヒノキの丸太の輪切りを浴槽に入れた。大阪府の北部、能勢町の間伐材を直径約12センチ、厚さ約1センチに加工して使用。「香りが良くてリラックスできる」と好評だ。乾かすと香りが復活するため使い回せるところも、「始末」の心を大切にする大阪の気風に合っているという。

 町おこしに貢献した企画もある。2月に開催した「ボンタン湯」。ボンタンは巨大な柑橘(かんきつ)類で、鹿児島県阿久根市の名産だが、かつて同市に550世帯あった農家は、高齢化などで4世帯にまで激減していた。

 これを知ったfor-Uのメンバーが「ボンタンの可能性を広げよう」と、ユズ湯のように使うことを呼びかけた。賛同の輪は府内だけでなく全国の銭湯に広がり、約400軒が参加したという。

「あひる風呂」では、大人のお客さんも浴槽の縁にアヒルのおもちゃを並べるなどして遊ぶという=大阪市住之江区の姫松温泉
「あひる風呂」では、大人のお客さんも浴槽の縁にアヒルのおもちゃを並べるなどして遊ぶという=大阪市住之江区の姫松温泉
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年40軒が廃業、台風でも

 戦後の最盛期には「大名商売」と言われた銭湯も、家風呂が普及するにつれ、次々と廃業に追い込まれていった。

 大阪府公衆浴場組合によると、府内の銭湯は昭和50(1975)年に2190軒あったが、20年後の平成7(1995)年には1393軒となり、さらに20年後の平成27(2015)年には518軒まで減少した。

 今年6月4日現在の軒数は373軒。年間約40軒が廃業しており、昨年6月の大阪北部地震や9月の台風21号で被害を受けたことで、営業継続を断念したケースも相次いだという。

 山谷昌義事務局長は「入浴者数が減少して収入不足に陥る中、釜などが傷んできても何百万円もかけて設備投資はできないし、採算もとれない」と指摘する。

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