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【正論7月号】戦後イデオロギー排して「国家」取り戻せ 文藝評論家・小川榮太郎

正論7月号
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 ※この記事は、月刊「正論7月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。

 安倍晋三氏は常々「政治は結果である」と語つてゐる。

 安倍政治が「真の保守」かどうか--勿論、「真の保守」とは何かも含め--は、安倍政治それ自体に問ふに若くはないであらう。

 第一次安倍政権において、安倍氏は「戦後レジームからの脱却」を前面に打ち出して登場した。これは正に戦後イデオロギーに直球勝負を挑むイデオロギー戦として政権を立ち上げたことを意味する。

 戦後レジームとは何か。

 端的に、GHQの占領政策とイデオロギーを遵守してきた戦後空間の全体を指すと考へてよい。とりわけ日本国憲法第九条を価値基軸として、最大限それに寄り添ふ事がその根本教義だ。日米安全保障条約による米軍基地、米軍の核の傘によつて維持されてゐる平和と繁栄を享受しつつ、その事は曖昧にごまかし、「戦争を放棄した平和国家」といふフィクションを死守する。前者を強調すれば親米保守派になり、後者を強調すれば東京大学、岩波書店、朝日新聞による戦後論壇主流派となる。東京大学法学部出身者が上層部を占める霞が関も、日米安保を曖昧化し、その利益を最大限引き出しつつ、公式のイデオロギーは平和国家日本といふフィクションに立つてきた。

 安倍氏が「戦後レジームからの脱却」を総理として打ち出した時、氏は内心、この欺瞞的構造全体に正面から挑むつもりだつたに違ひない。

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