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【花田紀凱の週刊誌ウオッチング】〈723〉本庶先生を応援したくなる

大阪市内で講演する本庶佑氏
大阪市内で講演する本庶佑氏

 新しいがん治療薬「オプジーボ」の特許をめぐる本庶佑(ほんじょ・たすく)京大特別教授(ノーベル賞受賞)と小野薬品工業の争い。『週刊新潮』(6月13日号)の「独占激白! 『金の亡者』といわれた『本庶佑』博士が『小野薬品』に反論2時間」は、小野薬品のあこぎな手口を徹底的に暴露している。

 当初の契約(2006年)によると本庶氏が小野薬品から受け取るのは(1)小野薬品自身が販売する新薬の売上げ、(2)提携外国企業からのロイヤリティ、いずれについても1%以下。

 ところが、〈経済産業調査会などのデータによると、前記(1)のカテゴリーについては、医薬品の場合、開発者のライセンス料は3~5%、前記(2)のカテゴリーについては20~30%が相場〉

 市場は24年には4・5兆円まで拡大するとの試算もあり、特許期間満了までに本庶氏に支払われるべき金額は、〈国際標準料率で計算すれば6000億円以上が「普通」〉(京大関係者)。

 本庶氏の言いたいことを要約すると、

 〈オプジーボは、ほとんどの研究が京大の中で行われ、国の研究費が注ぎ込まれてきました。(中略)自社(小野薬品)で莫大(ばくだい)な投資コストをかけて開発したのではなく、京大の研究者が発見し、開発してきた薬…(中略)ライセンス料で得た資金は次の若い研究者を育てるために使いたい〉

 〈仮に3000億円として2~3%の利回りを出せたら、数十人の若い生命科学者を選び給与と研究費を5~10年付けてあげられるのです。オプジーボの成功は何十年に1回出るかどうかのケース…(中略)簡単には譲れない〉

 本庶氏を応援したくなるのはぼくだけではあるまい。

 『新潮』『週刊文春』(6月13日号)がトップで扱っている農水次官の長男殺人事件。新聞、テレビの報道以上の情報は少ない。次官は呼び捨て、殺された長男はさん付け。当然のこととはいえ、やや違和感が残る。

 30年の天安門事件をきちんと取り上げたのは『ニューズウィーク日本版』(6・11)のみ。

  (月刊『Hanada』編集長)

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