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【アメリカを読む】米富豪が学生ローン43億円肩代わり 重い負担は社会問題に

米モアハウス大の卒業式で、卒業生の学生ローンの肩代わりを表明した投資家、ロバート・スミス氏(左)(AP)
米モアハウス大の卒業式で、卒業生の学生ローンの肩代わりを表明した投資家、ロバート・スミス氏(左)(AP)

 高校、大学の卒業式が相次ぐシーズンとなった米国のある大学で、卒業生を驚喜させるニュースがあった。卒業式に出席した大富豪が、卒業生が抱える学生ローン約4000万ドル(約43億5000万円)を肩代わりすると明らかにしたのだ。学費の高い米国では約7割の大学生が学生ローンを抱えているとされ、卒業後の人生に影響を与えるとの調査もある。大富豪の申し出が注目を浴びる背景には、深刻化する学生ローン問題がある。(ワシントン 住井亨介)

■卒業生ら歓喜

 5月19日、米南部ジョージア州アトランタのモアハウス大で行われた卒業式。

 「あなたたちの学生ローンを負担する!」

 名誉博士号を受けてあいさつに立った黒人実業家のロバート・スミス氏(56)がこう述べると、卒業生や保護者らは歓喜に包まれた。

 同大は、「歴史的黒人大学」(HBCU)と呼ばれるものの1つで、黒人男性のための高等教育機関として1867年に創立された私立の男子大学だ。現在でも学生の多くは黒人で、卒業生には公民権運動を率いたマーティン・ルーサー・キング牧師、今年のアカデミー賞で脚色賞を受けたスパイク・リー監督らがいる。

 米メディアが同大の話として伝えたところによると、スミス氏が肩代わりするのは卒業生約400人のローン支払いで、負担総額は約4000万ドルになる。同大の年間の学費は約2万5000ドル(約271万円)で、下宿費や書籍代などを加えると計4万8000ドルかかる。学生の9割以上がなんらかの奨学金などを受けているが、平均的な学生は卒業時に3万5000~4万ドルのローンを抱えているという。

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