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【中国軍事情勢】中国の侵攻想定、台湾「漢光35号」演習の“本気度”

5月28日、台湾中部・彰化県の高速道路から離陸する台湾空軍のF16V戦闘機(田中靖人撮影)
5月28日、台湾中部・彰化県の高速道路から離陸する台湾空軍のF16V戦闘機(田中靖人撮影)
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 台湾の国防部(国防省に相当)は5月27~31日、中国からの侵攻を想定した年次演習「漢光35号」の実動演習を実施した。蔡英文(さい・えいぶん)政権の発足以降、特に強まる軍事的圧力を受け、今年は報道陣への公開を増やし、市民の安心感を高める努力が随所にみられた。台湾海峡を挟んで中国の脅威を間近に受ける台湾の軍事演習のシナリオは、報道公開用であっても細部まで作り込まれていた。(台北支局 田中靖人)

■代替滑走路で離着陸

 中部・彰化県では28日、高速道路を代替滑走路として戦闘機を離着陸させる訓練が行なわれた。国防部は、緒戦に弾道ミサイルなどの攻撃で空軍基地内の滑走路が破壊されることを想定し、彰化と南部の嘉義、台南2カ所、屏東の計5カ所を「戦備滑走路」に指定している。うち屏東は高速道路ではなく一般道(省道)だ。

 訓練では、戦闘機3機種各1機と早期警戒機E2Kの計4機が着陸後、燃料や弾薬を補給して離陸していったが、補給は「丸腰」で行なわれたのではない。長さ2685メートルにわたって封鎖された直線道路の脇には、対空機関砲や地対空ミサイルのスパロー、パトリオットのPAC2、PAC3が配備され、対空警戒に当たった。

 弾道ミサイル防衛能力を持つPAC3は、政治・経済の中枢を防衛するという任務があるはずで、実際の有事に代替滑走路に配備されるのかは疑問もあるが、最新鋭装備を見せることで市民に安心感を与える狙いがあるとみられる。

 また、道路周辺に中国軍のゲリラ部隊が進出することを想定し、周辺上空では攻撃ヘリAH1Wや無人機が警戒。中国側の無人機の操縦を妨害する装置も配備した。戦闘機に補給する燃料は油送車で運び、弾薬は大型輸送ヘリCH47で持ち込んだ。代替滑走路上での補給作業が、警戒部隊も含めてパッケージ化されている印象だ。

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