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裁判員10年 裁判官インタビュー(20)「裁判員は制度のパートナー」広島地裁・冨田敦史裁判官(56) 90件担当

広島地裁の冨田敦史裁判官=3月27日、広島市(滝口亜希撮影)
広島地裁の冨田敦史裁判官=3月27日、広島市(滝口亜希撮影)
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(聞き手・滝口亜希、件数は担当した1審裁判員裁判の数)

 --裁判員制度が21日で施行から10年を迎えました

 「制度が始まった頃から裁判員裁判を担当していますので、10年たったんだなという気持ちもありますし、最近、裁判員については悪いニュースが取り上げられていますよね。(審理期間が)長いなど。そういうマイナスなイメージだけが報道を通じて一人歩きしているので、なんとか挽回したいという気持ちがあります。挽回するには、裁判員制度が始まった頃と同じように、裁判官や裁判所の中の人が外に出て行かないと、そう簡単に世間の流れは変わらないだろうと考えていて、10周年を機会に、改めて裁判員制度の良さや今のリアルな姿を伝えられたら、と思っています」

 「企業や、裁判員経験者のお勤め先に呼んでいただくことがあります。『(聴衆が)何人もで行きます。親戚の集まりでもいいから呼んでください』と言っています。さすがに、親戚の集まりに呼ばれたことは、まだありませんが。最初に裁判員の制度の概要や、皆さんが不安に思っていることをお話しして、質問に答える形式にしています。よく不安に思われているのは、日数が長くなるのではないか、残虐な証拠を見せられるのではないか、(事件の)関係者に恨まれるのではないか、といった点で、できる限りそうした心配が解消されるように話をしています」

 --残虐な証拠を見せられるのではないかという心配については、どのように答えていますか

 「そんなものを見せることないです、と答えています。そうした証拠を裁判員に見せなければならない要件を満たすことは、ほぼありません。裁判員裁判が始まるまでは、裁判官は日常的に証拠として見ていましたから、制度施行当初は鈍感な部分もあったと思います。裁判の中でそういう証拠が出され、弁護人も同意すれば取り調べるのが昔のスタンダードな実務でした。しかし、精神的な負担を感じる方がおられて、その証拠がなぜ審理に必要なのか、ということを全国的に改めて考えるようになりました」

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