PR

ニュース プレミアム

【田村秀男のお金は知っている】GDP「輸入減マジック」はがれるとマイナス成長… “被害者”は将来担う若者!

GDP2019年1~3月期と18年10~12月期の差額
GDP2019年1~3月期と18年10~12月期の差額

 「内閣府が20日発表した1~3月期の国内総生産(GDP)速報値が実質ベースで年率2・1%増だったことを受け、政府・与党の幹部から今年10月の消費税率10%への引き上げを予定通り実施すべきだとの声が相次いだ」(日本経済新聞21日付朝刊)という。だとすれば、「政府・与党幹部」たちは、何という経済無知か。

 国家経済政策を担う者たちがこうでは、居並ぶ世界の主要国のうちで日本だけがどん尻の経済成長を続けるはずだ。野党も政府・与党に劣らずボーッとしているから、政府の経済失政にだれも責任をとらないまま30年間もの経済空白が続いてきたのだ。被害者は国民、特に将来を担う若者である。

 大方の事前予想とは逆に2%を超すプラス成長になったのは、輸入が昨年10~12月期に比べ大幅に減ったために、GDPがその分かさ上げされるというマジックの結果に過ぎない。しかも輸入減自体は内需不振の反映である。内需の主要項目である家計消費と企業設備投資はいずれもマイナスである。輸出ももちろん、中国向けを中心に落ち込んでいる。

 さて、輸入マジックにだまされないためには、GDPは何によって構成されているかを知っている必要がある。大きく分けると、消費、投資と輸出から輸入を差し引いた純輸出である。消費は家計が大半を占め、投資は民間や政府の在庫も含まれるが、中心は住宅、企業設備、公共事業(公的固定資本形成)である。GDPマイナス要因の輸入が減ると、GDPを押し上げるのだ。

 以上、常識同然のはずだが、上記のような「政府・与党幹部」がはびこるのだから、あえて「釈迦に説法」に及んだ次第。

 そこで、グラフは実際の経済活動を表す名目GDPの主要項目の前期比である。GDPは4・5兆円増えたが、実は純輸出が4・7兆円増となったおかげである。肝心の家計消費と企業設備投資は合計1・7兆円のマイナスだ。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ