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裁判員10年 裁判官インタビュー(8)「社会に受け入れられ定着」大阪高裁・和田真裁判官(60) 約70件担当

大阪高裁の和田真裁判官=4月26日、大阪市(前川純一郎撮影)
大阪高裁の和田真裁判官=4月26日、大阪市(前川純一郎撮影)
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(聞き手・矢田幸己、件数は担当した1審裁判員裁判の数)

 --裁判員裁判の導入によって、刑事裁判全体に変化はありましたか。変化したとすればどのような点でしょうか

 「最も変わったのは1審です。法律の専門家以外の方に刑事裁判を分かっていただかなくてはいけない。そうした中で法律家がみんな刑事裁判で何が重要なのか、有罪・無罪、量刑に結びつくものが何なのかを、裁判員の方に伝えられる審理を考えるようになりました。公判も証人が中心です。昔は書証の取り調べが中心でした。裁判そのものの構造が変わり、今は自白よりも客観的証拠や第三者の証言が重視されています」

 「高裁は原判決(1審)に誤りがないかどうかを判断します。原審の記録に基づいて審査するという手続きですね。構造自体は変わっていませんが、1審が変わっているため、随分と記録が薄くなったし、判決そのものもなぜそういう刑を導き出したのか、なぜそういう事実認定になったのか、ということが原判決には簡潔に書いてあります。裁判官だけではなくて検察官や弁護人も何がポイントかを意識するようになり、そこに焦点を当てる審理をするようになりました。本来あるべき刑事裁判になったということかもしれませんね」

 「裁判員裁判に限って言えば、一般の方に理解していただかないといけないから、われわれ自身が法律概念にしろ、何にしろよく分かっていないといけない。そういう意味で裁判官のみならず、検察官も弁護人もよく勉強し、みんなで審理のあり方を協議するようになりました」

 --裁判員裁判そのものについては施行からの10年間で変化はありましたか。変化したとすればどのような点でしょうか

 「当初から裁判員裁判を担当していましたが、自白事件などが中心で、それほど複雑な事件は少なかったように感じます。今は複雑・困難な事件でもごく普通に、裁判員裁判になっています。裁判員の方の努力に支えられている面もありますが、裁判員裁判自体が社会に受け入れられ、社会に定着したかな、という感じがあります」

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