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【河村直哉の時事論】米中貿易戦争 本気の米国とこう付き合う

中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を念頭に、安全保障上の脅威のある通信機器の使用を米国企業に禁じる大統領令に署名したトランプ大統領(AP=共同)
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を念頭に、安全保障上の脅威のある通信機器の使用を米国企業に禁じる大統領令に署名したトランプ大統領(AP=共同)
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 米国は本気である。米中貿易戦争で5月、中国からの輸入品に相次いで追加関税を課すと発表するのを見て、改めて感じた。さらに通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の締め出し。激烈な覇権争いが米中間で続いている。日本はこの争いがある程度長引くことを視野に入れて、戦術を考える必要がある。

「パンダハガー」の退場

 昨年12月、アルゼンチンで行われた米中首脳会談で中国への追加関税が延期されたときは、アメリカの本気度を若干、疑いもした。間違いだったようである。

 調べてみると、アルゼンチンでの会談の前、トランプ大統領はホワイトハウスでマイケル・ピルズベリー氏と会っている(ニューヨーク・タイムズ電子版2018年11月30日)。2015年に出た『China 2049』(原題・THE HUNDRED-YEAR MARATHON=100年マラソン)という衝撃的な本の著者である。

 ピルズベリー氏は、ニクソンからオバマまでの歴代政権の対中国防衛政策を担当した。パンダハガー、すなわちパンダをハグする人=親中派である。技術、軍事両面で中国を援助することを政権に促してきた。中国を援助すれはやがて民主的で平和的な大国となる-そのような仮説を信じていたという。

 その氏が、著書では「こうした仮説は、すべて危険なまでに間違っていた」と書いた。本のタイトルの2049ないし100年とは、1949年の中国成立から100年という意味である。氏はそこで、間違っていたという先の仮説に替えて、このような物語を組み立てている。

 「過去100年に及ぶ屈辱に復讐(ふくしゅう)すべく、中国共産党革命100周年にあたる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取する」

 いまや中国の覇権への意志はだれの目にも明らかだろう。ピルズベリー氏は中国のこの深謀遠慮に満ちた計画を分析し、対するアメリカの戦略を描いている。

経済含む覇権戦略

 ニューヨーク・タイムズの先の記事によると、ホワイトハウスでの会合には中国に融和的なムニューシン財務長官らも同席した。だがトランプ大統領が最も心にとめたらしいのは、ピルズベリー氏の助言だという。

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