PR

ニュース プレミアム

裁判員10年 裁判官インタビュー(2)「証拠に基づく厳しさ変わらない」東京高裁・後藤真理子裁判官(63) 約50件担当

東京高裁の後藤真理子裁判官=4月22日、東京都(荻窪佳撮影))
東京高裁の後藤真理子裁判官=4月22日、東京都(荻窪佳撮影))
その他の写真を見る(1/2枚)

(聞き手・加藤園子、件数は担当した1審裁判員裁判の数)

 --裁判員制度の導入で刑事裁判に変化はありましたか

 「変化があったところとないところと両方あると思っています。変化があったところは、法廷でどんなことが行われるか。『法廷で見て聞いて分かる裁判』に向けて、裁判所だけでなく検察官、弁護人と協力していくんだという姿勢が、特に私が担当していた初期は強くあったと思います。一方で、きちんと証拠に基づいて裁判する厳しさは、決して変わっていないと思います」

 --裁判員裁判に取り組むのは好きでしたか

 「初めて担当したときは、寿命が1カ月縮んだと思いました。1号事件(全国初の裁判員裁判)をやった方にそう言ったら、『僕は1年縮んだと思った』と言っていましたが。緊張感があったんでしょうね。最初は準備もあったし、どうつつがなく進めたらいいかという思いがありました。裁判員も緊張していたでしょうけど。これまで法廷に座っていたときは、検察官と弁護人と被告人を見たらよかったのですが、両脇に裁判員、後ろに補充裁判員。場合によっては被害者参加の方もいて。目配りしないといけない人が全方位にいらっしゃるようになりました。裁判員が体調が良くなさそうだったら、休憩を入れないといけないとか」

 「でもだんだんと慣れてきて、裁判員との交流というか、コミュニケ-ションが楽しくなりました。最後には『裁判官も普通の人なんですね』と言って帰る方が結構、いらっしゃる。私はそれがいいなと思っています。雲の上で霞を食べて生きていると思われても違うんじゃないかと。裁判官も悩みながら判断していると分かっていただけたように思います」

 --制度導入による控訴審への影響はありましたか

 「従前に比べると1審の判断を尊重しようという傾向が強いんだろうなと思います。量刑の面でも事実認定の面でも。直接証人の話をうかがった1審の裁判員の方たちが『この人は本当のことを言っている』と感じているかどうかは、基本的に尊重したいと。ただ、事実を間違えて理解していると控訴審として正さないといけないことはあります」

 --裁判員裁判で審理された事件の扱いについて高裁としての方針はあるのですか

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ