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名作「あらしのよるに」が音楽劇に 作者が主人公メイの性別明かす

「あらしのよるに」シリーズ
「あらしのよるに」シリーズ
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 産経児童出版文化賞受賞の絵本「あらしのよるに」(木村裕一作・あべ弘士絵、講談社)が8月、音楽劇となって東京・日生劇場で上演されることになった。主人公の心優しいオオカミ、ガブ役には俳優の渡部豪太さん(33)が、秘密の友情をはぐくむヤギのメイ役には、女優の福本莉子(りこ)さん(18)が起用され、歌とダンス満載の舞台だ。 (文化部 伊藤洋一)

 食べる側(オオカミ)と食べられる側(ヤギ)のふれあいを描いた「あらしのよるに」は平成6年に刊行され翌7年、第42回産経児童出版文化賞JR賞と第26回講談社出版文化賞絵本賞を受賞。17年に出た7巻まで、シリーズ計約350万部が発行されている。

 テレビアニメや映画になったほか、中村獅童さん(46)らによる歌舞伎としても上演された。本来なら決して仲良くなるはずのない2匹の友情と葛藤、さらには自己犠牲を描いた視点にスポットが当てられ、小学校の国語や高校の英語教科書にも採用された。

豪華な顔ぶれ

 多くの人に親しまれた作品が今度は、「日生劇場ファミリーフェスティヴァル」の音楽劇として登場する。青少年の心が豊かになることを願い、良質の作品を提供する同企画は、平成5年にスタート。毎夏4演目、計20公演程度を首都圏中心に実施している。「あらしのよるに」はその一つで8月3日から5日まで、東京・日生劇場で上演される。演出・台本を立山ひろみさんが担当。トランペット、クラリネット、アコーディオンなどの生演奏をバックに、NHK大河ドラマ「西郷どん」などテレビ、ドラマで人気の渡部さんや、第8回「東宝シンデレラ」オーディション・グランプリ受賞で、ミュージカル「魔女の宅急便」でキキ役を演じた福本さんのほか、おもに舞台で活躍するベテランの高田恵篤(たかた・けいとく)さん、平田敦子さんらが躍動する。

性別不明の設定

 音楽劇上演が決まったことにあわせ4月30日には、「あらしのよるに」ファンの親子を招いて、作者の木村さんと渡部さんによる読み聞かせが催された。

 同作に登場するヤギの「メイ」の性別が明らかにされていないのが、読者を魅了する一つ。会場の親子への質問でも、オスだと思う人、メスだと考える人は半々の反応だった。

 しかし木村さんが、「正直に言うと1巻目ではオスだったんですよ」と、まさかの作者自らネタばらしをすると、会場からは「エーッ」の声が上がった。 

 「2巻目からは隠し味でメスの要素も出していくようにした。明らかにメスにしちゃうとロミオとジュリエットみたいになりそうで、オスだと普通の友情になりそう。それで、1巻目にあった性別がわかるような表現を途中から取って、読者に任せました」と、性別不明の設定になったいきさつを解説した。 

 これに対し渡部さんは「メイって名前はかわいいけど、僕は男の子だと思って読んでいました。いろいろな人と仲良くできたらというメッセージが込められていたと感じた」と感想を述べていた。 

 演出の立山さんは「身体表現と音楽、美術、衣装、あらゆる舞台的要素を駆使して、今しかできない音楽劇を届ける」と意気込む。

 8月3日~5日、日生劇場(東京都千代田区有楽町1の1の1)でいずれも午前11時と午後3時開演(約120分)。観覧料はS席4000円、A席3000円(中学生以下は半額)。問い合わせは03・3503・3111。

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