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【Jリーグ通信】屋内で迫力のサッカー観戦 デジタルスタジアム初開催

 サッカー・JリーグとNTTグループが12日、リーグ戦の模様を映像と音響を駆使してスタジアム外で伝える有料イベント「Jリーグデジタルスタジアム」を初開催した。最大のポイントとなる臨場感は、生観戦に及ばないもののテレビ観戦は凌駕。Jリーグの村井満チェアマンは「サッカーの醍醐味(だいごみ)をスタジアム外で体感できる手応えを感じた。もっとレベルを上げたい」と語り、新たな観戦スタイルの確立を目指す意欲を示した。

 イベントは東京都千代田区のオフィス街、大手町の商用ビル「大手町プレイス」で開かれ、1500~6000円の観戦チケットを購入した約360人のサポーターが詰め掛けた。初開催に選ばれたゲームは、神戸市で行われたJ1の神戸-鹿島戦。会場は両クラブのユニホームを身に着けたサポーターの熱気に包まれた。

 前方中央に設置された横約17メートル、縦約4メートルのメインスクリーンには常時、メインスタンドのハーフウエーライン付近からピッチ全体を俯瞰した映像が流される。メインスクリーン両脇のセカンドスクリーンはテレビ観戦に近く、ボール周辺のプレーやベンチの様子のほか、ゴールシーンや微妙な判定のリプレー映像が流された。また、セカンドスクリーン脇のサードスクリーンには両チームの布陣のほか、チームや選手個々のデータなどが表示された。

 ピッチを一望できるメインスクリーンの映像は生観戦に近い。スタジアムで実際に鳴り響く歓声などが大音量で届けられ、家庭でのテレビ観戦とは比べものにならないほどの臨場感が。共通のクラブを応援する多くのサポーターと喜怒哀楽を共有できるのも、家庭では味わえない感覚だ。映画館で上映される音楽コンサートのようなイメージといえば、近からずも遠からずだろう。

 生観戦と同様の臨場感まではつくり出せないが、市街地の室内観戦ならではのメリットもある。今回の会場が地下鉄大手町駅から徒歩圏内だったように、足を運びやすい場所に会場を設定でき、空調も効いていて、酷暑、酷寒期の厳しい観戦環境とは無縁の快適さを確保できる。

 イベント開催の狙いの一つは、本格化する高齢化社会を見据えた新たな観戦環境づくり。そもそも遠方のアウェー観戦はハードルが高く、ホームでも交通の便が良くないスタジアムもある。体力面で厳しさを感じる人たちにとっては、生観戦以上の魅力があるかもしれない。

 今回のイベントでは神戸OBの播戸竜二氏や監督として鹿島を率いた石井正忠氏らがゲストで参加。ハーフタイムや試合終了後に、現役選手らから仕入れた独自ネタを交えてゲームを解説した。こうした付加価値を工夫していくことも、新たな有料の観戦スタイルとして定着させるためのカギになるだろう。

 次回開催は未定だが、村井チェアマンは「集客努力をしているクラブが、チケット完売の試合でもさらに多くの集客ができる可能性を提示できた。映画館でも開催できるかもしれないし、食事とセットにしてもいい」と今後の展望を口にした。Jリーグの新たな挑戦は続く。(運動部 奥山次郎)

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